2011年2月7日月曜日

20時00分 長女の担任の先生方と懇談会
20時10分 長男の担任の先生方と懇談会

この日は、Oudergesprekkenという
担任の先生と保護者の懇談会でした。
主な内容は、1月10日からはじまった
Citoという全国テストの経過と結果。
日頃の授業態度や宿題の進捗具合がメインです。

「二者懇談会」とかきましたが・・・
私の田舎の小学校では、こうよんでいました。
基本的には、昼間、担任の先生と母親だったからです。
子供も一緒だと、「三者懇談会」とよんでいました。
当時、何か問題があれば、子供も一緒ですね。
そして、もっと問題があれば、教頭先生。
さらに問題があれば(通常かなり深刻です)、
校長先生との面談でした。

校長先生というと、当時、
私の田舎の小学校では
とても威厳があって、
朝礼ぐらいでしたみたことがありませんでした。
今の日本の小学校の校長先生は、
全然違うかもしれません。

オランダの小学校だと、
学校説明をききにいったのが、
オランダ人の校長先生。
Gパンはいて
しゃれたポロシャツをきて
ざっくばらんに、
明快に、
フレンドリーに
かつ校則を的確に
しかも、小学校のことを
隅々まで
詳細に説明してもらったのが
強く印象にのこりました。

オランダだと担任の先生が
2人で担当していることもあり、
また、共働きの両親が
出席しやすいように
夜にあるので、
担任が2人、保護者が2名で
「四者懇談会」ともなります。
正確に訳すとなると
「全国統一テスト成績、
及び授業・宿題成績懇談会」でしょうか。

「Rapport」という成績通知表が担任の先生から、
生徒に渡され(つまり子供もみて確認)。
そして、保護者がみて確認。

ここで、成績のつけ方や内容に不満があれば、
担任の先生に相談します。
基本的には、10分間ですが
質問があれば、
じっくり時間をかけて
担任の先生が丁寧にきいて
答えてくれます。

子供達と夫と一緒に成績表をみて、
予想以上によかったので、
びっくり・・・・
子供の成績で一喜一憂してはいけませんが、
ちょっとホッとしました。

担任の先生からもCITOに関して
丁寧に説明してもらいました。
今、40歳代のオランダ人が小学校のときは、
CITOがなかったので、
知らない人の方が多いです。
なので、CITOについて知らないのは、
日本人だけではありません。

全国統一テストで、
日本の小学校6年生にあたる
Groep 8では、
大学進学校に進学するかどうかの
目安になること。

実際には、普段の授業態度や本人や
保護者の意向があるので
CITOが全てではないのですが、
CITOである程度のスコアがないと
結局、授業についていけないとのこと。

担任AM先生は、
「CITOはただ、進学校向けの合否テストではなく、
本人がどこまで理解しているか、
どこを理解していないか、
教師も生徒も保護者も、客観的に理解できるツールです」

理解できていない箇所が客観的にわかり、
それをフォローする教材で、
繰り返し勉強することができるとのこと。

なので、この小学校では
大学進学校の合否のためのテストだけではなく
低学年の頃からCITOを実施し、
また、スコアをあげるための授業だけではなく
全般的な学習能力向上のフォローをしています。

仮にCITOで悪いスコアをとっても
特に兄弟が同じ小学校なら
すぐに転校をするのではなく
長い目でみて、
また、CITOのスコアが悪いから
上の学年の進級しないのではなく
なるべく同年齢の友達と
一緒に進級できるよう
補習授業もとりいれています。

宿題のテストや
CITO向け練習問題をみるかぎり
よいプログラムだと思いました
(これも自分が実際にやって
一生懸命勉強してみなければ、
わかりませんが)

私の田舎の小学校では、ベテランの先生達が
今までの経験と独自のプリントや授業方法、
選びに選んだ副教材を使っていたので
大変わかりやすかったです。
CITOのようなプログラムがあれば
新任の先生でも、同等の高いレベルの授業ができて、
先生にとっても、保護者にとっても、
一番助かるのは子供達で、
とってもいいんじゃないかと、かんじました。

もちろん、CITOにも様々な批判があります。
子供の能力を数値化することに抵抗がある、とか
IQが低い子供や発達生涯、
Dyslexie(難読症)の子供は
他に才能があっても
低いスコアしかでてこない。
子供の頃から、テストと成績があると、
それがトラウマや劣等感につながり
大人になっても悪影響があるなどです。

これは、小学校の説明会にもあって
「CITOテストをする小学校は
自分の子供を通わせたくない」
という保護者さんにもあったことがあるので、
そういう保護者さんと子供は
CITOテストのない学校を選ぶ自由と権利があり、
それは、お金を払っている最終消費者(?)である
子供と親の選ぶ権利があり、
それはオランダの小学校制度の
すぐれているところかなと感心しました。

でも、ふとかんじるのは
「選ぶ自由と権利」があり
民主主義が根付いていると感心する一方で、
情報があふれていて
(しかも、ほとんどオランダ語!)
どれを取捨選択していいのやら
途方にくれることが、よくあります。
(特に私!)

オランダの小学校は、今年、1月3日登校だったのですが、
日本の家族の都合で、1月10日から登校することに。
(特別休暇届けを提出して、
アムステルフェーン市から正式許可をいただきました!)
日本一時帰国中、宿題やCITOの準備をして、
CITO試験期間は、かなりイライラしていた長男。

長女は長女、逆カルチャーショック・・!
「『すみません』、「ごめんなさい」って丁寧にいっても、
誰もわかってくれないの」
「誰にいってんだよ。
オランダ人に日本語でいってもわかるわけないじゃん」
長男はばっさり達観。
(長男はなれているせいもあります)

こんなかんじで、
ヒヤヒヤ、
ハラハラ、
ドキドキ・・・
子供達がオランダの学校にいっていて
あきることはありません(?)
というか、毎日、親が勉強(特に母親・・・・ひょえ~!!)


CITO公式サイト(オランダ語、英語)
http://www.cito.nl/onderwijs/primair%20onderwijs/cito_volgsysteem_po/eindtoets_basisonderwijs/747b121dd9444486b43117c5bac96bb0.aspx

Wikipedia CITO(オランダ語)
http://nl.wikipedia.org/wiki/Cito_Eindtoets_Basisonderwijs