こんにちは🌷

逆縁 

スマホで検索すると
「順当に反した法事。
年長者が年少者の、親が子の、
供養をする類。
死者と縁のない者が
事のついでにとむらうこと」

などと出てきます

「順番が、逆だよ」
というお葬式をこう呼びます

お葬式に携わっていると
時々出会う
とても辛いお別れです

逆でなくても
家族や友人、親しい方の葬送は
悲しいに決まってますけど

50代60代ぐらいの方のご葬儀の
ご年配の親御さん

20代30代の方の
立派に育て上げた我が子を
亡くされたお父さんお母さん

まだ成人もしていない
若いお子さんを送らなければ
ならないパパやママ

中には、産声をあげることなく
胎児ちゃんのまま天国へ行く
ベビーを見送るパパママと
若いおじいちゃまおばあちゃま

精一杯寄り添いたいと思っても
かける言葉は見つかりません
ご案内のお声掛け以外
私なんかが余計な言葉を
言ってはいけないような気がして

いつも
自分の、ご家族との距離感が
間違っていないか
ドキドキしながら
それでも
限られた時間は
守らなくてはならないので
いつまでも尽きないお名残の中
「お棺のお蓋を
 納めさせていただきます」と
お伝えする責任を負います
辛いですけど

葬儀屋さんはみんなそうだと
信じたいです

逆縁の場合
親は火葬場には行かない
という風習もあります

それはおそらく
そんな残酷な所に親御さんを
立ち会わせない思いやりから
生まれたものと思われますが
私の地域では
最近はあまりないですね
時々、高齢の親御様が
式場やご自宅で見送られる
こともありますが


ブログに書けることには
限度があるけれど
私自身の忘れられないご葬儀
やはり 逆縁が多いかな


どんなに避けたくても
災害や事故や病気は
人間の力では
如何ともし難いことが多いと
思います

でもね
自死と戦死は
人間がコントロールできるはず
と思うんです

周囲の人の配慮や思いやりで
環境が変わったら
自ら逝ってしまう人は
一人でも減らせると思うし

まして
戦争なんて、、、

一人の独裁者が
一握りの人の偏った正義が
どれだけの逆縁を作ってきたか
どれだけの母を苦しめているか

  旅順の城は滅ぶとも
  滅ばずとても何事ぞ
  親は刃を握らせて
  人を殺せと教えしか
  人を殺して死ねよとて
  二十四までを育てしか

与謝野晶子のこの一節が
とても好きなんです
好きというか
中学生くらいでこの詩に触れて
この人すごい
と衝撃だったので

逆縁がなくなることは
ないでしょうけど
人が追いやる死には
絶対に納得したくないですね

それではまた😌