田町の山手線の外側のエリアって、あんまり行かないのだけれど、この日はちょいとした飲み会があって、行ってきた。
鉄筋コンクリートのビルが立ち並ぶ一角に、まるでそこだけ昭和が取り残されたかのように、ひっそりと木造二階建てのその店は存在した。
しかし、そんな外観とは裏腹に、暖簾をくぐり扉を開けて中を覗けば、店内は大盛況。
古くからこのあたりに住む方々や近所で働くサラリーマン達なのだろう、けっして広いとは言えない店内は、多数の男性客で埋め尽くされ賑わっていた。
二階のお座敷を予約してあったのだが、そこに通じる店奥の階段まで辿り着くのも、「すみません。ごめんなさい。」と頭を下げ下げ、客と客の背中の間をすり抜けなければならなく、一苦労だった。
二階の座敷に通されると、そこも意外にも広く、懐かしい雰囲気で、なんだか俺は、渋谷にある老舗鰻屋を思い出した。
あそこも、こんな感じだ。
取り囲んでいるのが雑居ビルではなくて、ラブホテルであるのを別にすれば。
そういえば、長いこと行ってないな。
なんだか、いつからか御飯が柔らかくなっちゃったんだよな。
そんなことが二回つづいてから、行かなくなった。
やっぱり鰻の御飯は硬めの炊き上がりじゃ、なくっちゃね。
どうなんだろう。今は元に戻ってるのかな?
試しに、近々久々に伺ってみるか・・・
なんて思っていたら、仲間が続々と集まってきた。
なんでかな。
俺って、こういう飲み会の時、一番乗りで、しばらくひとりぽつりとテーブル席の端っこで待つっていうの、多い気がする。
仲間も揃ったところで、飲み会開始。
酒は勝手に冷蔵庫から持ち出し、後から清算っていう寸法。
取り敢えずのビールはキリンとアサヒ。
俺はどちらかというとキリン派。
本日の主役のんのん(仮)さんも、身内がキリンで働いていたそうで、キリン派。
理由はどうあれ、こういうのってなんだかうれしい。
「やっぱビールはキリンよね!?」
「ねー!」
みたいな。
逆に、
「私はアサヒ。」
「ですよねー」
なんて盛り上がっている対岸の様子が目に入ると、軽くへこむわけだけど。
なにはともあれ、乾杯した後は、料理の注文。
人気のもつ焼きは無くなるのが早いと聞いて、先に予約で20本ほど押さえていてくれた。
20本はすぐになくなり、ダメもとでお願いしたが、案の定、すでに売り切れになっていた。
肉じゃがと牛鍋を頼もうとしたら、肉じゃがの肉は牛肉らしく、女将さんに「牛がかぶるよ。」と窘められ、肉じゃがにしたのだけれど、結局のところ、あとで牛鍋も頼んでいた。
そしたら、これが、ただ器が陶器か鉄鍋の違いだけなんじゃないかってくらい、中身が似通っていて、なんだかおかしくなってしまった。美味しかったからいいのだけれど。値段はどうだったのかな?
同じだったのかな?
次回確認してこよう。
ではまた。