旅の必需品。 | さてと、今夜はどこ行く?

さてと、今夜はどこ行く?

酒場であったあんなこと、こんなこと。そんなことを書いてます。ほとんど、妄想、作話ですが。

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二時間ほど眠ったが、外はまだ明るかった。
ハワイでは夜12時を過ぎるとアルコールは売ってもらえなくなるらしい。
ビールすら買えないという。
夜の12時まではまだあったが、鉄は早いうちに打て、ビアは早いうちに買え、とは超有名なことわざだ。
俺はその先人達の教えに逆らうことなく、財布を握りしめると、ホテル近所のスーパーマーケット、具体的に言うとABCストアへと向かった。
ABCストアは観光客相手のややぼったくり感のあるスーパーマーケットだと知ったのは、帰国する間近で、この時は、こんなもんだろうと、特に高いとも感じなかった。
日本であまり見かけなくなったクアーズがあった。あと日本では見かけたことのないLiteもあった。
これらをあわせて1ダース、他、ハワイのイラストが書かれた瓶入りのIPAビアも数本買った。誰かのブログで読んで知っていた、意外に旨いという噂のスパムおにぎりも買ってみた。
後は、マカダミアナッツとビーフジャーキー、それにポテトチップスも買ってみた。
それらを持ち帰り、冷蔵庫にビールをしまい、それじゃまずはIPAビールをのもうかのう・・・という段階で気づいたが、栓抜きがなかった。
俺は再び、ホテルを出ると、栓抜きを求めにまたもABCストアへと舞い戻った。
「栓抜きある?」
と日本語で訊いたが、店員は不思議そうな顔をするだけだった。
仕方ないので、近くにあった瓶ビールをつかみ蓋を栓抜きで開けるゼスチャーを示すと、
「オー、ボトルオープナー!」
と彼女はうなずき、それの売り場まで俺を案内してくれた。
しかし、そこには結構なデザインが施された一見栓抜きとはわからない芸術的要素の強いものしか置いてなかった。
俺はもっとシンプルで安いやつで十分なのだが・・・
栓を抜くのに、別に女性の裸体は必要ない。
しかし、彼女は栓抜きはこれしか置いてないという。
一番安いので6ドル。
背に腹は代えられなかった。
俺は、一番エロティック、いや、安いのを手に取ると、それをレジへと持って行った。



2ドルちょっとのビールを飲むために6ドルかける。
なんだろな?
まあ、面白い栓抜きゲットできたからよいとするか。




続く。