金盃@神戸 | さてと、今夜はどこ行く?

さてと、今夜はどこ行く?

酒場であったあんなこと、こんなこと。そんなことを書いてます。ほとんど、妄想、作話ですが。

いよいよ神戸も最終日。
帰りの新幹線迄、まだ二時間ほど。

チャンスは最大限にいかさなければな!

こういう時だけは動きが速い。
早速、三宮を探索。

しかし、どうしたことだろう。
なんだかこれといったお店に巡り会わない。

時間だけが刻々と過ぎて行く。

そんなときふと思い出す。

そういえば前日、正宗屋に伺った時、その近くに良さげなお店があったのだ。

その時も入ろうかと思ったのだけれど、なんだか常連さんの割合が多そうな、一見の客、それも一人は、浮いた存在になってしまうんではないかと、弱気になって、入るのを控えたお店だった。

しかし、この際、浮こうが沈もうがどうでもいいじゃないか。
後になって、行っときゃよかったは、言いたく無い。

そうときまったら善は急げ・・・・

しかし、慣れない三宮。

お店にたどり着く迄、ちょっと時間がかかってしまった。
タイムリミット迄あと90分。

躊躇している暇もねえ!

こんにちは。とはいると、
「はい、いらっしゃい。どうぞ、こちらへ!」
と、威勢のいいオヤジさん。
「どうする、ビール?うちはおでん、串カツ、なんでも旨いよ。え?生ビール。はい、中生一丁!おつまみは?おでんも串カツもセットがお得!」
訊ねる間もなく、オヤジさんが、お薦めメニューをまくしたて、すかりその勢いにのまれてしまって、「はいそれで!」
それを聞いていたお店のお姉さん
「大丈夫?」

お値段も量も確認しないで、安易に注文してしまったが、どうなのだろう。

届いた生ビールを飲みながら落ち着いてメニューを見返すと、おでんも串カツも一本110円から、セットだと六本で560円。
ちょっと安心。
これなら、なんとかなりそうだ。

なんて安心していたのもつかの間・・・・




なんですか?

これで560円???

もう、これだけで十分っすよ!!!

大根、しっかり中迄出汁が染み渡って旨い。
牛スジ、とろとろ。

すみませーん、瓶ビール追加ね。エビスでおねがいします。

エビスもキリンも一律大瓶450円。

これですよ、これ、大阪もそうだったけど、神戸も瓶ビールが安い。東京だとどんなにおつまみ安い店でも、瓶ビールはしっかり550円は取る。
しかも、大瓶でなくて中瓶でだったりする。
その点、関西は良心的。

そうしているうちに、串カツ盛り合わせが届く。




はあ????

まさに

どんだけ~~~!!!

これも560円。


ちと残念だったのは、特製の二度漬け禁止のソースで頂くのかと思いきや、普通のウスターソースかけて食べる方式だった事。

ま、旨かったからいいんだけど。


この辺りで、何だかちょい有名な方が、テレビに映る。
それを見ていた、オヤジさん。

「この人、この前ウチきたで!」

へえ、色んな方がいらっしゃってるんですねえ。
なんて話しをしていたら、本も載ったとのこと。
おい、あの本見せてあげて、と出された本は大田和彦さんの本。
ちゃーんと、オヤジさんも載ってました。

このオヤジさんの笑顔がまたいい。

自慢とかうぬぼれとかは感じられなくて、なんていうのか、客に同意を求めるっていうか、「なあ、安心して、本にも載ってるさかい、ゆっくりしてって!」という感じが、伝わってくる、そんな笑顔なのだ。


そんな笑顔に、熱燗追加!

ついでに牡蠣酢も。



そうそうここでも玉ひも!
やはり、神戸の名物なのでしょうか?

前日の八島のそれに比べると小さいけど、180円と安いし、美味しい。








おっとおっと、もうこんな時間。

もう行かなくちゃ。

御馳走様でした。






オヤジさんの好意に反して、あまりゆっくり出来なかった事が心残り。

神戸に来たら、まず金盃。

またね。