運命の3月10日 | 生きろ!Santa!!支えろ!MaRico!!

運命の3月10日

彼からまた電話があったのはそれから2時間後だった

「これから行くね!」

ってすぐそこまで来てたんじゃん!!

10秒もしないでひょっこり顔をだした。


私から切り出し

「で?どんな状態なの??」


「いやぁ~、びっくりした!大きいよ!!」

「俺さ、親父の腫瘍見せてもらったことあるから解るんだけどさ。。。」


そう、

彼はお父さんを2年前に癌で亡くしている。

身体の異変を感じた時には骨にまで転移してしまっていた。

原発は彼と同じく大腸だった。

彼はお父さんの大腸の腫瘍をモニターで見たことがあったのだ


「え???それで???」

私はただ驚くばかりだった、あまりにも彼の電話の声が明るすぎたから・・・



突然 私をぎゅ---っと抱きしめ 耳元で

「俺たぶんさ、あと5年も生きれないと思うんだよね・・」


私の肩に彼の涙がにじんでいくのがわかった。。。。

身体の力がすーっと抜けていった

彼が支えてくれてなかったら倒れたと思う


「俺にはMaRicoを幸せにしてあげることが出来ないと思うからさ」

「別れてほしいんだよね」

「俺が生きてる間に幸せになったMaRicoの姿を見たいんだ。見せて欲しいんだ・・」

「お願いだから別れて・・・」


一方的過ぎだ。。

別れ話を切り出されたことが無かっただけにショックだ

たとえ彼の命があと5年無いとしても私は別れる事だけは考えられなかった。

私は人生の大半を彼と一緒に過ごしている。

彼以外の人と付き合ったことが無いと言っても良いくらい私は彼しか知らない

そんな人間がいきなり他の人と付き合えるわけないじゃない!

誰も相手になんかしてくれないわよ!

そもそも彼の言う幸せって何なの???


なのに彼は「お願いだから幸せになってくれ」って・・・


言うじゃな~~い??


ああそうですか!それなら私の究極の生き様ってやつを教えましょうか!!

私は以前から考えていたことがあった

もし、何か理不尽な出来事で、生きるということに邁進できなくなったときには

尼さんになろうと

漠然としたものだったが 決めていた

浅はかな考え方だが 自分の幸せを考えなくて良い。楽だとさえ思えた。

彼が私に「幸せになってくれ」と言うということは

彼は私を幸せにするという事を放棄したと言うことだ

とても悲しかった

それが悲しかった

癌であることがわかった以上に辛かった


どれだけ二人して泣いただろうか・・・


彼にポツリ 自分の本心を話した

「わかったよ、じゃあ私。。。」

「前から考えてたことあるから・・」


尼さんの話しを切り出した


「え???やだ!!それだけはいやだ!!絶対やめて!!なんでそんなこと言うの??なんでそういう考え方になるの???」


そんなに否定されることだったか?

私の頭の中には何年も前から隅っこにあった事だから

そんなリアクションされてしまうと逆に困惑してしまった。


それからどれだけ話しあっただろうか???

その先は殆ど覚えていない



最終的には断固別れることに同意しなかった私に彼は根負けしたって感じかな?

今後彼から別れ話しをすることは無いだろうし(がんちゃんが原因で)

私も尼さんになると言わないことに決めた



翌日から総合病院へ転院し精密検査を受けその流れで入院の手続きとなった


闘病生活の幕開けだ!!!