ねえねえ、


もし自分の家族以外誰も人間の存在しない土地


生まれたら、どんな暮らしになると思う?


生活の全てを自給自足でまかなうって、できる?


初めて「他の人間」に会ったら、どう感じるかな?


初めて「文明」を見たら?



これはね、ロシア(当時ソ連)で、1982年に、


実際にそうゆう家族が見つかった時から、


一家を見守り続けた記録なんだよ。


「アガーフィアの森」


ワシーリー・ペスコフ著、新潮社 1995年初版





(本の紹介より)


野生動物だけが生息するシベリア針葉樹林地帯で、


30年以上自給自足していた家族が発見される。


老人に率いられたその家族は、信仰を守るため、


約300年前にこの地へと逃れてきた一族の末裔だった。


家族以外の他人に一度も会ったことのない


純真無垢な末娘、アガーフィアの、


驚くべき忍耐力と溢れるばかりの好奇心・・・


ロシア全土が固唾を呑んで見守ったルイコフ一家の運命。


その「事件」の全貌。



シベリアっていっても、ほとんどアジア圏。


モンゴルの北の国境近く、


モスクワからだと2500kmくらいかな。


その原始の森に、一家だけで30年くらい暮らしてた


家族のドキュメンタリーだよ。



<「発見」された時の家族構成>


カルプ・オシポヴィチ・ルイコフ : 父親、80歳


サヴィン・ルイコフ : 長男、56歳


ナターリア・ルイコワ : 長女、46歳


ドミートリー・ルイコフ : 次男、40歳


アガーフィア・ルイコワ : 次女、37歳


(母親は、20年前の飢饉で餓死)



この人たちはね、


ロシア正教の一派で、世俗的なことを忌み嫌い


厳しい宗教戒律を守る人たちが、


300年前に教会分裂で少数派になって、


シベリアに移住した人たちの末裔なんだよ。


時代によって開発とかに追われて、


この一家は集団を離れて、山奥に住むようになったらしいよ。





ところがね、


「発見」された直後に、


父親のカルプ



末娘のアガーフィア




を残して、長男&長女&次男が病死しちゃったんだよ。


さらに数年後には、


父親も死亡。


たったひとり残されたアガーフィアなんだけど、


純真ですっごくかわいい人でね、


外の世界から来た人たちに友情を抱いて、


色んなものに興味を持って、


生き生きとしてるんだよ。


親戚の家のある町まで旅行したり、


なんと結婚!したり(すぐ離婚)、


色んな経験をするんだよ。


でも最後は、


「文明社会」に移動することを拒んで、


自給自足の暮らしをひとりで続けることを選ぶんだよ。



当時のソ連でも大きな話題になったらしいけど、


なにしろ場所がものすごい山奥でしょ。


近づけるのは現地近くの基地の小数のエンジニア、


それと学者くらい。


その人たちも、彼らを大騒ぎして好奇の目で見るんじゃなく、


この一家を温かく見守って、


彼らの流儀に従ってできるだけの援助をするんだよ。


日本だったら、


ヘリで芸能リポーターとかがばんばん押し掛けるよね。


まりぽん、こうゆうテーマにすごく興味あるんだ。


「時間を越えてやって来た人たち」


みたいな。



すごく面白い本だよ!


あれから30年・・・


アガーフィアは70歳近いね。


今、どこでどうしているんだろうね。