今回は中2時代に知り合ったもう1人の人について。
いやーこの人については失態という意味で今思うと恥ずかしいことばかりだ。
この人もヒイロさんのときと同じゲームSNSで知り合った。
卍LINEのことが好きだったから、仮にラインさんとすることにする。
ラインさんは当時29で、船作ってるとか言ってたかな。
ゲームのチャットで頻繁にやり取りしていたのだが、この人の話すことは私にとって何もかもぶっ飛んでいて面白かった。
非現実すぎてどこまでホントなんだか分からいけど、とにかく壮絶な人生を歩んできたらしい。
そして、電話番号を交換した。
向こうからかけるということで、かかってきた電話に出ると
「もすぃ~?」
間延びした声の後ろで何やらズンドコズンドコ大きな音でバックミュージックが流れていた。
「あ、もしもし?〇〇です…」
「あ~良かった。てか、まだ声は子供なんね(笑)」
「まぁ子供ですから」
そんなこんなで長電話すること数回。
ある日、映画を見に行こうと1人新宿を歩いていた時、ラインさんから電話が来た。
「もしもし?」
「あ、ね~今上野いるんだけど、何してる~?」
「え、映画観ようと新宿に…」
「い~じゃん映画!今から行くから待ってて~」
「ええぇ今から!?私お金全然持ってないんだけど…」
「い~よンなこと俺が払うから!んじゃ」
うそでしょーーー
確かに出かける用の格好はしてたけど…
私は中2の頃から化粧を始め、休日出かける時はメイクをして行くのが常だった。
けれどもその当時のメイクは、好きだったビジュアル系メイクにAgehaが入ったような何とも言えない怪しいメイク…(笑)
よくもまぁ、あんな怪しい顔で会おうなんて思ったよな…
こうやって他人と会うなんて初めてだぁ
ドキドキしてるうちに着いたとの連絡。
自分の特徴を伝えてキョロキョロしてると
「よぉ!」
坊主頭にグラサンかけて細身の体に緑の柄シャツ
今でいうところのイカツイ系
「あ、ども~」
「今日財布スられちゃった、30万ほど」
「ええぇ大丈夫なの??」
「やばいよね~」
まったく意味が分からない(笑)
そして映画館に到着。
「何見たかったん?」
「これだったんだけど~…や、やめる」
「い~じゃんい~じゃん、大人二枚で」
中学生だった私が大人券にカウントされて不思議な気分だった。
だがしかし、見ることになったのは当時私が好きだったアニメもの…
しかもおよそ女が一人で見に来ないような、おっぱいだとかもういろいろ…
ラインさん絶対興味ないだろうし、見てる間も気まずいことと言ったらなかった。
映画が終わり、裏ぶれた寿司屋に入った。
改めてお互い顔を向けあった。
間違いなく変な顔をしていたであろうのに、ラインさんはちっとも笑わなかった。
そういうとこは大人なんですね。
大して食べずに寿司屋を出ると、ラインさんが
「昨日夜通し飲んでて眠くなってきた~」
「そそそうなの?」
始終緊張しっぱなしの私はもう流れに任せるしかなかった。
「あ、あそこでいいじゃん」
ラインさんが指さしたのは、漫喫。
漫喫なんて初めて入った。
漫喫は薄暗く静まり返った不思議な空間で、細かく仕切られた部屋の中、皆ひっそり何かしらしていたのだろう。
黒いマットの上でラインさんはゴロンと横になる。
わわ私は一体何をしていたらいいんだろう?
するとラインさんが私の手を握ってきた。
私もそっと握り返す。
微妙な間…
んーでもラインさん眠いって言ってたし
なんてアホなことを考えていたらおもむろにラインさんが体を起こした。
そしてキス
舌を絡め合ってのdeepな方
よく頭が真っ白になる、とか言うけど
あの時は薄暗かったせいもあってか視界が真っ暗になった。
そんなものに免疫の無い私が自分から動ける訳が無い。
さすがにラインさんも私がやっぱり厨房だと思ったらしく、それ以上は何もすることは無かった。
漫喫のトイレで私はつけまつげとグレーのカラコンを外した。
バカバカバカバカなにやってるんだ自分
鏡に映る自分の顔は怪しい化粧で歪んでとてつもなくおかしかった。
それでもなお私は名残惜しかったのだろうか、甘いものが食べたいと言い、駅でアイスを食べた。
初めて会った人ということもあって、今でもどうしてもラインさんを美化してしまう。
今だったらあんな顔では会わないとか、
今だったらもっと適切な行動(?)がとれるていた、とか。
その後高1の時に1回電話がかかってきて
「なんか前より丸くなったね(笑)」
「ん~30過ぎて少し落ち着いたからかな?」
なんて和やかに話すことがあった。
でも、もうしばらくして私からかけてみた時には繋がらなくなっていた。
気になったって訳じゃないけど、ラインさんの名前をふとネットで検索してみたら、なんと。
放火し実母殺人未遂で逮捕されているではないか。
別に本人じゃないかもしれないし、その名前自体正しくないのかもしれないけど、少なくとも私の知っているラインさんは自分のプライバシーに対して何も警戒しているようには見えなかった。
実母をっていうのも、前にちらっと話で聞いたことを考えると頷けた。
もはや連絡する手段も無いし、お互い記憶の彼方の出来事だろうけど、まぁそんなこともありましたとさ。
ラインさん編end