カレーを食べ終えた。昨日作ったカレーを。
最初少ないと思ったご飯は食べて行くうちに意外と多いなと思い直って行ったが、それよりもルーの割合が多かったことに気が付く。
真中くらいまで食べ終えた辺りだ。ちょうど白ご飯とルーが同じ厚さで盛られているのを発見したのは。中学校の頃習った地層の写真を思い出した。
アルバイトを始めてからもう1ヶ月にもなる。
「懐かしがるには短い時間だけど」一応そう前置きしてからやっぱり懐かしがる。
アルバイトで単純作業をした後に、いつもと同じルートで帰路につく。franc francの工事がやっている。西白井の駅で席が空き始める。これもいつもと同じ。
印旛に着く頃に不安な気持ちになるのもいつも通り。
思えば不安な気持ちはずっとあった。この道を選んでいるのだから仕方がないとは思う。
もし不安がなかったら?
それはそれで恐い。恐いというよりかは、自分自身に呆れる。そんな感情も持てないのかと。でも不安になっているのに不安な感情がない時の話をする意味がない。不毛な時間だ。
こんな文体で日記を書くのは最近小説を読んでいるからだ。
小説が楽しい。
どうしてもっと早くに気が付かなかったのか。
「待てよ」また思い直す。
「この歳でまた新たな楽しみを見つけられたんだ、素敵なことじゃないか」
5月中にはfranc francの工事も終わるらしい。
懐かしがる時間は長くなる。不毛な時間も長くなるかもしれない。
地層のように時間も積み重なっていくのだから。
不安な気持ちも流れて行くだろうか。