前回のつづき。
どんどん悪化して、このまま死ねたらいいのにと思っていたけど、そこから抜け出せたのは皮肉にも痛みがきっかけだった。
お腹の調子も悪くてゼリー飲料飲んだだけで腹痛になるし、
頑張って固形物食べたら下痢…。
トイレに座っているのもつらくて壁にもたれて腹痛に耐える。
ずっと寝ているから頭がいたい。
肺を動かして息をするのもしんどい。
もちろん四肢の痛みもだるさも最大級で、
身体ぜんぶがつらい。
あまりにつらくて思わず「たすけて」と彼にメールをしたらFaceTimeかけてきてくれて、少し話して、急遽来てくれることになった。
わたしはそのFaceTime中に寝落ちしてしまい、朦朧とした中で「じゃあこれから行くね」と聞いた気がしたが、
悪夢からハッと目覚めた時にはスマホ画面は真っ黒で、
特にその後メールも来てなくて、
あまりのだるさに意識もぼんやりしていて、あれは夢かなと思った。
でも夢じゃなくて本当に来てくれた。
彼は生命力のかたまりみたいな人なので、
わたしの淀んだ部屋の中に太陽のかけらがおりてきたような気がした。
わたしは両親とも息子とも仲が良いけど、同年代で感覚が似てる人とでないと話せないことがあるし、
すっかり心を許している人じゃないと頼めないことがある。
ここ何週間でいちばんっていうくらいたくさん喋った。
ここ数日はだるさで口がうまく動かないし、呼吸が浅くて小さい声しか出なかったのに、
彼と話していたらだんだん普通に喋れるようになった。
彼が帰ったあと、
久しぶりにご飯を一人前食べることができた。
久しぶりに胃が動いたからか、めまいがした。
生命力を分けてもらって、
生き返った。