つ時は2022年3月下旬。
暖かい上に桜が見ごろを迎えております。
散歩マンの住む練馬区の上には埼玉県和光市があり、その上に戸田市があります。
そこには「荒川くん」に沿って築かれた「彩湖」という大きな貯水湖があり、その湖に沿って整備された公園の一角に生き物観察などができる自然エリアが設けられているのですが、なんとその中に、それはそれは興味をそそられる表記を発見いたしましたんで本日はそこを目的地といたします。
その名も「ミニ彩湖」。
どんだけミニなんだろ?
つーことで、桜見物ついでに比較的近場である戸田市「彩湖」へ出かけ、もし余力があるならば、さらに上流域を目指し「荒川くん」沿いを堪能し尽くしたいと思います。
出発はもちろん自宅から。
近場なんでね。
浮かれて春の装いで出かけてみたものの、風が少しだけあり寒いような気が・・・。
まぁ「暖かくなる」という予報を信じて突き進みます。
すると、さっそく満開の桜がお目見え。
が、残念ながら本日は曇りがちでして、どんよりとした空にはかなげな桜の色が吸収されてしまっており、せっかくの美しさも半減。
ぬっ?
桜の木の下にはなぜだか知りませんが首からもげてしまった桜の花が大量に落ちていて、地べたで同じ大きさのタンポポとの共演を余儀なくされてしまっております。
インコの仕業かなー?
さて桜見といえば、練馬人散歩マンがまず向かうのはご近所「光が丘公園」であります。
そこここで満開の桜が迎えてくれます。
そして、いつもは閑散とする通りにも美しいものに飢えたハイエナどもがここぞとばかり集結しております。
そんなハイエナさんたちにジモピー散歩マンが1つ教えといてあげよう。
さて、そもそもランチを調達するために「光が丘」を訪れているわけですが、案の定ショッピングモール内は地獄のようにごった返しており、なるべく早く脱出しようとするあまりうっかり好みではないツナマヨサンドイッチをチョイスしてしまい「ちくそーーっ!!!」と吠えながらモールを脱出します。
が、命からがら地獄のモールを抜け出し公園の心部へ向かうも、進めば進むほど人混みは増していきます。
ご覧ください。
けやき広場では屋台が出ているわ大道芸人がそこここで神業を繰り出しているわ、光が丘公園随一の桜の名所「芝生広場」にはピクニックに興じる家族連れがうじゃうじゃいるわで、足の踏み場もありません。
と、思いながら園内を進む動画をどうぞ。
実はこれでも満開の休日としては通常より人手は少なめなんですよ。
つーことで、早々にこの地獄谷をハイスピードで突っ切り、森の中で少しだけ迷子になりながら公園の端っこにある「光が丘公園牛房地区」へ向かいます。
「牛房地区」は広大な園内から盲腸のようにはみ出るようにして築かれた公園内の遊歩道。
つまり、ここもまだ光が丘公園内。
ふぅ~、落ち着くわぁ・・・。
せっかくなんで、よく見えない肩越しのテントウムシと、我らが仲間「てんとう虫くん」との夢のツーショットをどっかが痙りそうになりながら狙ってみました。
かわいいとかそういうことより、無茶な態勢で撮影したせいで、よくわからんどこぞの筋肉がヤバかったです・・・。
さて、遊歩道の終わりが公園の終わり。
公園を出て10分ほど進んだところで、いよいよ埼玉県に突入いたします。
埼玉県との境界線である「白子川」を渡るとすぐに、「百段階段」と称するとんでもない急階段が現れます。
こちら。
どうですか。
まるで、どこぞの山寺の奥の院への入り口かのような雰囲気ですよ。
まぁぶっちゃけここをの登らなくてもいいんですがそこは散歩マンですよ。
では、本当に百段あるのか確かめながら行きましょう。
一段、二段、三段、四段、十段・・・、十五・・段、さんじゅう・・ろく・・・だん、・・・ごじゅうううう・・・・ううぅぅぅ・・・。
しょせん、おばちゃんごときの体力で数を数えながら階段を登るなんて無理でした。
面目ない。
つーことで、なんとか登り切りましたが多分百段はないっす。
して、上からの景色はこんな感じ。
登った先に何があるのかというと、ただの住宅地でございます。
急階段を登りきった達成感と息切れをかみしめつつ、そのなんてことない住宅地の中を突き進んでいると、登ったばかりだというのに間髪入れずすぐに下り坂が現れました。
なんと、登った分だけ下ります。
ケラケラケラケラ。
転がるようにして急坂を下りきると「川越街道」にぶつかります。
「川越街道」を越え「笹目通り」へ向かい車道を進んでいると、歩道はないのに点字ブロックはあるという親切なのかそうじゃないのかよくわからん仕様の路肩に遭遇。
いやまぁ、歩道がないから点字ブロックが必要なのか・・・。
どっちでもいいか。
そして、混乱の車道から再び住宅地の中へ進入していくと、なんと再びの急坂が現れました。
この地区が坂地獄なのはわかっちゃいたけど「板橋区徳丸」や「お茶の水」や「世田谷区の多摩川沿い」に匹敵する高低差で、めまぐるしいったらありゃしません。
坂には「滝坂」という名前がついているのですが、滝を下る水のように人と車が転がり落ちる坂という意味なのかと思いきや、そうではなく、その昔滝のように流れる湧水がこの坂のあちこちに存在していた、というのが由来だそう。
なんと、今でも水は湧いております。
長く急な坂道の途中に、ひっそりと湧き出る自然水。
急坂を攻略し「笹目通り」を通過。
「笹目通り」から5分ほどで「東武東上線」の上を通過。
と思いきや、この眼下には荒れ果てて誰にも相手にされていない哀れな空き家があり、せっかくの景観をぶち壊してくれていました。
東上線を越えしばらく進み、名もなき川が現れると徐々に景色はさっぱりとしてまいります。
はい、さっぱり。
さて、ここで散歩マンは気づきます。
家を出てから1時間以上全く休憩していないし、お昼はとうに過ぎてるし、なにより腹減ったなぁー。
が、ここは完全無欠の住宅街。
畑と家以外は何もなく、ランチができそうな公園なんてあろうはずも・・・・
あった・・・。
恐ろしくさっぱりとした公園だけど、そもそもこの先にめぼしいランチ場所は見当たらないので、この出会いを天の助けと受け止め、ここでおなかを満たすことにいたします。
四方を民家に囲まれているというのに、光が丘の騒ぎとは対照的に嘘のように静まりかえる公園には、どんな小さな公園でも必ずいる親子連れやお年寄りさえまったく現れる気配もなく、あまりの静けさにむしろ落ち着かない気がいたしましたがサンドイッチをもぐもぐしているうちに眺めもいいし静かだし、なによりきれいなベンチが占拠し放題だし、徐々に優雅な気分に満たされてきて、好みではないはずのツナマヨサンドイッチもおいしく完食することができました。
久々にいいランチでした。
ごちそうさま。
ランチの後、突如一組の親子連れが出没しましたが、公園に遊具がないことを理由にすぐに去って行ったの見て、この公園に誰も来ない理由を悟りました。
誰もいない空間をゆったりと一人占めした後は、再び住宅地の中を進んでまいります。
道端を埋め尽くす豊富なぺんぺん草は、さしもの練馬でもあんまり見たことないなー、と、埼玉県のポテンシャルをひしひしと感じながら進み、
またも現れた急坂を下ると、
景色はいよいよ臨海地区のごとく思いっきり開けてまいりました。
これはまさに、「荒川くん」が近づいてきた証であります。
目の前に広がるのは畑と工業用地ばかり。
こんなところを歩いているやつが悪い!とでも言いたげな暴走車に、びくびくしながら突き進むこの快感。
ちなみにこちらは、刈り取られずに成長を続ける埼玉県のブロッコリー。
残念なブロッコリー畑をいくつか通りすぎ、ランチ場所から40分ほどで、ついに「彩湖」への架け橋「幸魂(さきたま)大橋」の入り口に到着。
ついに来ましたよ「幸魂ちゃん」。
真上を走っているのは首都高ではなく「幸魂大橋」そのもので、この交差点がその「幸魂大橋」への入り口であります。
コンテナトラックが豪快に行き交う江東区の臨海地区とみまごうごときダイナミックな景観でありますが、ご覧のとおり、これから渡る「幸魂大橋」は、何を隠そう、散歩マン散歩史上最長の橋であり、実は今回散歩マンが本当に楽しみにしていたのは「ミニ彩湖」ではなく、この「荒川くん」と「彩湖」を同時に渡す巨大な「幸魂大橋」を渡ることなのであります。
ご覧の通り、曇天の空が果てしなく続き、荒川くんの上流域では雨が降っているだろう気配をひしひしと感じてはおりますが、風もなく寒くも暑くもなく視界以外はベストコンディションであります。
では、
カメラを落としたらどうやって取りに行こう?!
などと考えながら、意気揚々「幸魂大橋」を堪能し尽くす様子を動画でどうぞ。
橋の入口付近では、すぐ隣をぶっ飛ばす暴走車の風圧に負けることなく生きるつくしを愛でることもできました。
大橋を堪能したあとは、いよいよ目的の「ミニ彩湖」へ向かいます。
つーことで、続きは次回の記事にて。