ある日隣との境の壁から、お隣ではない声が聞こえ始めた。

これが約2週間続いた。

オリンピックの頃である。

 

「うるさいなあ!うるさいなあ!中村さんうるさいなね」

「ねえ。お母さん!もう!」

ザザザザザザ

という羽毛ぶとんのような軽いものが壁に擦れる音が、必ず一緒に入ってくる。

この親子の声が毎日、キッチンの壁から聞こえるのだが、お隣は夫婦と大学生くらいの男の子で、20代くらいの娘はいない。

おかしいなと思いながらも、毎日聞こえてくる音がどこから聞こえるのかを、チェックしていた。

その頃、ベランダ側の庭からも、家族の声が聞こえてくる。

3歳くらいの女の子

「ママ、頑張れ!ママ、頑張れ」

可愛い女の子の声である。

しかしながら、女の子がいるのはお隣であり、なぜベランダからなのか・・・。

また違う部屋にいる子供の声なのかとも思ったが。

 

この頃から、マンション内で騒音問題が浮上していた。

上の部屋の、子供がうるさいとか、カラスの餌ずけをしている部屋が通報されていた。

ある日、真上の部屋から、手を伸ばして木の上のカラスに餌付けしてる親子がいた。

「おー上の部屋なんだわ」

カラスは、最高潮に

「カーカーカーカーガーガーガー」

とうるさいくらいに喜んでいる。

すると

「もう!言いに行ってくる!」

と比較的若い女の声がした。

次に部屋のドアが開く音。

これが原因の騒音問題であった。

 

別の部屋からは、

ドスンドスン蹴飛ばすような音と

「ここから出して!」

という5歳くらいの女の子の声。

 

あくる日には、ベランダの外から

大声で

「ママ!入れて。もうしないから入れて!」

とけたたましい大声の鳴き声が響いていた。

 

何事かと思いドキドキしながら聞いていた。

 

ベランダに出て除けば解決したかもしれない。

 

とにかく、子供声と、カラスの騒音と、とを叩く大きな音。

何かが落ちたような、ドスンドスンという音。

 

毎晩何かを訴えては泣く女の声が夜中じゅう響く。

これは3ヶ月以上続いていた。

 

このせいで、不眠症になる。

 

この件で、近所の部屋に聞きに行くも、お隣は全くはてな顔であったが、上下の階の人々は、大変にお怒りで

あの部屋と指摘できるくらい、のことを聞いていた。

 

この頃私の部屋では、盗聴をする男女の声や、毎晩夜中に騒ぐ男女の声、天井裏に人のいる気配、どこかのコンクリートの地下から階段を毎晩登る足音。

大きな、ドスンドスンという音。

この足音が毎晩階段を登り、天井上のヘリを歩き回る。

これが霊障かな?といつも思っていた。

そのほか、天井上で男女5人の調査隊と、24時間の3人組の声がしていた。

 

またある日には、床下から蹴飛ばすような振動。

またある日には、天井上からレーザーのようなものを当てられ、追いかけられた。

私が動く通りに上から追いかけてくる。

しかしながらこのマンションは堅強な作りでコンクリ圧がかなりあり普通のレーザー光線は通さないと思われる。

意図的な、軍事武器なら通すのではないか。

実際、隣の部屋からは青い光を当てられた。

「ちょっと見てみましょうよ」

という音の声がした。

いわゆる透しカメラのようなもの?

赤外線など人の動きを見られるくらいのものが隣にあったと思われる。

 

これを、ハーマイオニーの声の女の子がやっていた。

「あれ!おかしいなあ、つかないよね・・・あれ、隣からも見てる?」

ゴロゴロごと何かを転がす音。

 

『いえいえ・・見てません』

 

きずかれないように静かに聞けないふりを、2週間続けた。

 

隣にはこの女の子と、大きなひろりんと、ミヤマだじょの3人がいつもいたようだ。

学校にも行かないで、何をやってたのだろう・・・。

 

しかも、隣の住人ではない。

 

遊びに来ているにしても、2週間毎日である。

 

ある日には、

「中村さんが寝てくれないと、何もできないじゃない。早く寝てくれないかなあ・・・」

 

いえいえまだ7時ですけれども・・・。

 

必ずガサガサガサガサちと、布団が擦れる音。

 

この時には、完全に部屋の中のものや、寝顔など見られていたはずである。

 

この人たちは、男の子のことを気にしていて

 

「間に合うかしらね・・・間に合うといいね」

 

ある日には、

 

「ねえ!向こうからも見てるじゃない?見てるよね・・・」

 

これが一体どんな状況なのか・・・霊障なのか、

 

霊障といえば

 

「ケーンどこにるの、どこに行ったの_」

と叫び女の声。

 

これ声だけなのか・・・

霊がいるのか・・・

引越しを決めた時は

 

「引っ越しちゃうの?私たちどこに行けばいいの?ついて行っていい?」

 

とこんな感じで、まるで友達のように話しかけてくる。

 

金縛りとか、背筋が冷たいとかそんなことがないので、やはり次元の歪み?

 

まあ、こんな具合に、見えないものたちに憑れていたのである。

 

この後、子供3人組にずっと追いかけられていた。

 

ミヤマだじょがとても執拗に追いかけてくる。

 

ホテルでの執拗な攻撃には、ほとほと参っていた。

 

こうして追いかけらる経験をした人は、世の中に実際にいるようだと思う。

 

私のように、仕事兼ねての遊び宿泊なら良いが何も知らない人が、これをやらされていたとしたら、事件に巻き込まルはずである。