2008年5月6日、僕はロンドンへ旅立ちました。

わざわざ2泊3日の強行突破(!)で行った理由とは・・・・・



ついに!以前から言っていた「うれしいこと」の発表です!

なんと来年!

田代万里生はミュージカルデビューをします!

演目は、ミュージカルの本場、ロンドンのウェストエンドで2008年5月7日にワールドプレミアが開幕したばかりの、「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」の作詞・作曲コンビが贈る新作ミュージカル「マルグリット」です!なんと、オペラでも有名な『椿姫』をモチーフにした作品です。ということで、事前に渡された楽譜や台本を読んで興味津々な僕は、なんとかスケジュールを作って5月にロンドンに行き、この作品の記念すべきワールドプレミアを鑑賞して来ました!


↑ロンドンのロイヤル・ヘイマーケット劇場にて(2008.5.7)

この作品、スタッフ陣がとにかく豪華!

作曲は、グラミー賞5回、オスカー賞3回受賞、長きに渡り映画音楽界の頂点に君臨する大巨匠の、ミシェル・ルグラン! 映画『シェルブールの雨傘』(1964年公開 ルイ・デリュック賞、カンヌ映画祭グランプリ受賞作品)の音楽で、その名前は一躍世界的に。

脚本は、80年パリで『レ・ミゼラブル』を初演し大成功をおさめ、オペラ『蝶々夫人』をモチーフとした『ミス・サイゴン』でも同様の大成功をおさめた、アラン・ブーブリルとクロード=ミッシェル・シェーンベルク。まさにミュージカル界のスーパーゴールデンコンビ!

演出は、1990年から2002年までアルメイダ劇場の共同芸術監督を務め、ウェストエンド、ブロードウェイ、BAM(NYブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージック)、ジョン・F・ケネディセンター(ワシントンDC)等でも数々の舞台をてがけている、ジョナサン・ケント。日本では、2000年『コリオレイナス』(レイフ・ファインズ主演/赤坂ACTシアター)、03年『ハムレット』(野村萬斎主演/世田谷パブリックシアター)などがあります。

そしてプレビュー公演初日はもちろんですが、
前日の最終リハーサル(GP)も鑑賞する事が出来ました!

ご覧下さい!
劇場内の装飾が本当に素晴らしい!
あまりに美しくて舞台セットのようです(>_<)



確認ですが、写真は客席です。
上手側から下手側に向かって客席から撮りました!
写真の右にステージがあります。

日本人、いやアジア人で世界一早くマルグリットを鑑賞したのは、きっと僕ではないでしょうか?(笑)公演前にアラン・ブーブリルさんと、クロード=ミッシェル・シェーンベルクさん、ジョナサン・ケントさんとご挨拶し、公演初日の終演後にはキャスト・スタッフ総出の開幕パーティーにも出席してしまいました!また、ロンドン公演のマルグリット役のルーシー・ヘンシャルさんを始めとしたメインキャストの方ともお話しが出来、大興奮で帰国しました。

その後、7月にアラン・ブーブリルさん、クロード=ミッシェル・シェーンベルクさん、ジョナサン・ケントさんが来日し、ドキドキしながらもアルマンのオーディション(歌・台詞芝居・ピアノ)を受け、3人が満面の笑みで「来年の2月が楽しみだ!」と仰って下さり、光栄な事にその場で合格をいただきました(>_<)やはりロンドンで実際に舞台を観たのが大きく、自分のイメージ通りにパーフォマンスが出来たと思います。ただし、この日はいつも以上の大量の汗をかいたのをよく覚えています(笑)

今までオペラ・オペレッタ・クラシックの舞台に立ち続け、ミュージカルの舞台には全く縁のなかった僕ですが、ロンドンでこの新しい世界を感じ、ミュージカルそのものに対してのイメージが全く変わりました。日本でもいくつか観た事はあったので元々ミュージカル自体は大好きですが、この作品に出会わなければ余程の事がない限り自分が挑戦するきっかけはなかったと思います。特に、今回のマルグリットにはオペラやクラシックに通じる『芸術的魅力』を強く感じました。

そして何より、ロンドンのアルマンを演じていた方がとにかく歌唱力が素晴らしく、オペラ歌手といってもよい程の素晴らしいクラシカルテノールに感じました。声そのものから強烈なエネルギーを発し、それでいて自然な歌い回しと見事な芝居・・・・・この彼のスタイルに、ミュージカルとは無縁と思っていた自分の新たな可能性を感じました。さらに、アルマンの年齢設定と今現在の自分の年齢が偶然にも『全く同じ』ということもあり、今の田代万里生にしか出来ない、誰の色にも染まっていない、これから生まれる新しいアルマンを演じられることが非常に楽しみです。(既に芝居のレッスンに通いだしました!)

主演の春野寿美礼さんは紹介するまでもありませんが、昨年末に惜しまれつつ退団された、元宝塚歌劇団の男役トップスターです!もちろん雲の上の存在でしたが、偶然にも今年の3月のESCOLTAのファーストツアー(グローリアチャペル品川)の客席に、なんと春野寿美礼さんご本人がいらっしゃって下さっていたんです!もちろん、当時僕はマルグリットとは全く関係のない段階。話によると、昨年ニューヨークでESCOLTAのデビューアルバムCD『愛の流星群』を手にし、嬉しい事に大変気に入って下さったそうです。そして帰国後、わざわざ僕達のライブまで足を運んで下さって・・・・(>o<) 後々マルグリットで僕と共演することが決まり、春野さんも大変驚いて喜んで下さったそうです。ちなみに、今回ホリプロさんからアルマン役のお話をいただいたのは、偶然にもこの品川ライブの翌日(!)わざわざ楽屋までお越し下さった春野さんと初対面したその次の日、僕は2008年3月にマルグリットと出会いました。

この偶然・・・・全てが運命としか言えません!

ESCOLTAのメンバーやスタッフにはこの挑戦をしばらく前に知らせていたのですが、みんな喜んで応援してくれているので、なんだかと~っても心強く感じています(^_-)もちろん、これからもオペラ・オペレッタ・クラシック・そしてESCOLTAの活動など、これまでの基本的なスタンスは変わりません。まさにESCOLTAと同じく、ミュージカルという『ジャンル』で区切るのではなく、『舞台人』として、『何にも囚われない素晴らしさ』を感じていただけるような公演を創り上げたいと思っています。

田代万里生の新たな挑戦・・・・・

是非これからも応援をよろしくお願い致します(>_<)!


ロンドンの街中にあるMusical Shopで見つけたMARGUERITEの看板

拡大写真はこちら

新作ミュージカル『マルグリット』

マルグリット 春野寿美礼
アルマン   田代万里生   他


2009年公演
2月 赤坂ACTシアター
2月 梅田芸術劇場メインホール
3月 日生劇場


チケットの一般発売は11月中旬を予定。
(先行発売もあるそうです。詳細は後日!)

作 曲
Michel Legrand(ミシェル・ルグラン)

脚 本
Alain Boublil(アラン・ブーブビル)
Claude-Michel Schonberg(クロード=ミッシェル・シェーンベルク)
Jonathan Kent(ジョナサン・ケント)

作 詞
Herbert Kretzmer(ハーバート・クレッツマー)

演 出
Jonathan Kent(ジョナサン・ケント)

主催:TBS/梅田芸術劇場/ホリプロ
オフィシャルエアライン:JAL



~『椿姫』からミュージカル『マルグリット』へ~
19世紀のパリ、裏社交界に生きる高級娼婦マルグリットと青年アルマンの悲恋を描いた、デュマ・フィスの戯曲『椿姫』は、オペラ(『ラ・トラヴィアータ』)や、映画、舞台等で形を変えて上演され続けている傑作。原作では階級差や青年の父親が恋する二人の未来に立ちはだかっていたが、舞台を第二次世界大戦のナチス占領下に置き換えることに見事成功した『マルグリット』では、戦時下の人種差別やドイツの将軍によって引き裂かれることに。

~ミュージカル『マルグリット』あらすじ~
時は第二次世界大戦中のフランス、パリ。街はナチスの占領下におかれ、ドイツ人兵士たちによって行動や言動が規制され監視されている。マルグリットはかつてナイトクラブを沸かせた歌姫だが、今はドイツの将軍(オットー)から寵愛を受け、フランス人であるにも関わらず贅沢三昧の暮らしをおくっている。マルグリットの友人たちはオットーの存在を意識して彼女をもてはやすが、その実、心の内では裏切者のフランス人として蔑んでいる。利害関係で結びついた友人たち、心からは愛すことのできない男オットー、連夜催される意味のないパーティー。虚しさばかりがつのるマルグリットだったが、ある夜、パーティーのバックバンドのピアニストとして雇われた青年・アルマンと出会う。突然、空襲警報が鳴り響き、パーティー客たちが逃げ惑う中、マルグリットとアルマンは激しい恋におぼれていく。結末に悲劇しか待ち受けていないことに目をつぶりながら。

~日本公演 公演詳細HP~

ホリプロオンラインチケット
http://www.horipro.co.jp/ticket/kouen.cgi?Detail=116

TBS公演サイト
http://www.tbs.co.jp/act/event/marguerite/

梅田芸術劇場
http://www.umegei.com/m2009/marguerite.html

ロンドン公演HP(音源・動画あり)
http://www.marguerite-themusical.com/

春野寿美礼さんオフィシャルサイト
http://www.sumire-haruno.jp/