明日は平塚にて、ブリテン作曲「テノール、ホルンと弦楽の為のセレナード」 の本番です!お陰さまでこちらも既に前売りが完売御礼!



この文学的感性と音楽的感性に溢れた作品は、イギリスの作曲家/ベンジャミン・ブリテン(1913-1976)が残した、20世紀歌曲の珠玉とも呼ばれています。歌曲といっても、テノールソリストと並んでホルンもソリストとして並び、ピアノではなく弦楽(オーケストラ)合奏により作曲されている大変珍しい形態の作品です。


6つのイギリス詩歌(英語)から成り立ち、「黄昏・夜・眠り」といった内容になっています。計8曲の約25分程度の作品です。


ブリテン作曲「テノール、ホルンと弦楽の為のセレナード」


1、プロローグ(ホルン独奏)

2、牧歌

3、夜想曲

4、悲歌

5、通夜の夜

6、賛美の歌

7、ソネット

8、エピローグ(ホルン独奏/オフ・ステージ)


田園風景のような落ち着いた「牧歌」、夕日のきらめきを感じさせ、テノールとホルンのこだまのような掛け合いが非常に魅力的な「夜想曲」、不気味な「悲歌」、テノールが永遠と同じメロディーを歌いながらも、オーケストラが深く暗い表情の大きな変化をみせる印象的な「通夜の夜」、軽やかで細かいパッセージがこの作品のアクセントにもなっている「賛美の歌」、重々しい力強さの中に際立って美しく光る「ソネット」。これにホルンのシンプルな独奏が前後に意味深に響きます。


作曲されたのが1943年だそうで、まだ初演から65年しか経っていません。よって、モーツァルトなどの定番クラシック作品とは音楽的に大きく異なります。現代音楽の要素があり、小節ごとに4拍子・5拍子・3拍子などと拍数が不規則に変化したり、綺麗な和音の他に、度々使われる不協和音とのコントラストも大変面白く、美しさが浮き上がってきます。イギリス音楽らしい品のある音楽で、高い声楽的技術も要求されます。若輩者の僕にとっては本来この作品に手を出すのはまだ少し早いのですが、今の僕にしか出来ない、今歌うことに意味のあるブリテンが歌えるように頑張りたいと思います。


今回のソリストはもちろん、共演者のオーケストラの方もまるでオールスターのような素晴らしい方ばかりです!最高級の音楽の中で歌わせていただけることに感謝いたします。


今日はよく寝れますように(>_<)