今日は、明日明後日に東京の北区王子にて公演される、レハールのオペレッタ「微笑みの国」 の、ゲネプロ(最後のオーケストラ付き舞台通し稽古)を観に行ってきました!


↑今回は、ブダペスト・オペレッタ劇場で活躍するハンガリー人女性指揮者のヴァーラディ・カタリンさんを迎え、素晴らしい音楽がオーケストラピットから生まれ出します。


「微笑みの国」のあらすじとしては、


舞台は1912年のウィーンと北京。

ウィーンの貴族で将軍の娘リーザと、

清国(後の中国)の皇太子であり国王となるスー・ホンとの悲恋物語。


このスー・ホン役を父が演じるのですが、本来ハッピー・エンドが大原則となっていたオペレッタ(喜歌劇)に、レハールが初めて悲劇を持ち込んだのが、この「微笑みの国」です。といっても、オペレッタらしく笑いの要素も沢山あります!


この作品の成立背景には、19世紀以来ヨーロッパを席捲していたオリエンタルリズムがありますが、ヨーロッパの人々の中国認識は極めて大雑把なもので、劇中にスー・ホン皇太子が四人の妻を娶らされる話も、中国がイスラム教国と間違えて認識されていたからだそうです。これらの東洋文化の勘違いの傾向は、プッチーニが中国の北京を舞台にした「トゥーランドット」、日本の長崎を舞台とした「蝶々夫人」といったイタリアオペラにも多々見られます。ただし、音楽の質はどれも超一級作品であり、世界中で数多く上演され続けています。


僕も初めてこの作品を生で観ましたが、音楽にオリエンタルな旋律・和音をふんだんに使っていて、とても美しくどこか懐かしい響きを感じました(゜o゜)


数年前にこのプロダクション公演は、レハールの母国であるハンガリー・ブタペストオペレッタ劇場で海外公演を行い、日本では天皇・皇后両陛下も今回と同じく王子【北とぴあさくらホール】にて観劇され、天覧オペレッタとなった歴史的公演です。


世界中でオペレッタは各地の母国語で歌われることが多く、

今回ももちろん全て日本語で台詞や歌を歌います。


ちなみに、タイトルに書いてある「微笑み」ですが、東洋人のたしなみで感情を表に出さず、「常に微笑むのみ」と語るスー・ホンのことで、そこにリーザは夢中だったのです^m^ということは「微笑みの国」=清国(中国)orスー・ホン自身かもしれません。


↓この作品の中で1番有名なメロディー。
スー・ホンのアリア「君こそ我が心のすべて」


まだ明日明後日のチケットは手に入るそうです!

ご興味をお持ちの方は是非(^o^)/


公演チラシはコチラ


お問い合わせ/日本オペレッタ協会