最期まで | 北海道 牧場の日々 Home on the Rangeへの道

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北海道の道東 中標津で、牧場を経営しながら犬、猫、馬も飼っています

ロッキーリッジ山崎


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ローズが逝ったあの日から、私達は暗黙の了解で、病気や事故で倒れた牛を最期までみとってきました。

獣医さんにもうやることがないと言われますが、私達があきらめたら本当におしまいになる、そう思って今までやってきました。

みんや風咲のように、奇跡的に快復した牛達もいますが、多くの牛を逝かせてしまいました。

昨年の春から夏にかけては、まるで幻を見ているような日々が続きました。
エイプリルが立てなくなってから、その後次々と牛が倒れてしまったのです。

エイプリルは育成牛で、体重も軽かったのか、3ヶ月もの間、闘い続けました。

そんなエイプリルの姿に、もう見ていられないと、死廃用処理業者のトラックに生きたまま乗せようかと思い迷ったこともありました。

朝、牛舎に行く時、眠るように息をひきとってくれていないかなあと思ったこともあります。
でも、エイプリルは顔を上げて、呼ぶとこっちを見てくれました。

どの牛も生きると言っているように私達には思えたのです。

いろいろなことがありましたが、みんな
自然に息をひきとる最期までみとることができました。

それが牛にとってよかったのか、苦痛なだけだったのか、この頃よく考えます。

最近、安楽死(薬殺)があると知りました。

そういうものがあると知っていたとしても、その道を選んでいたかどうかはわかりません。

状況が許す限り、自然に息をひきとるその最期まで見守る、それが私達の牛への向き合い方だと思っています。

乾牧草庫で闘っていた母さん牛、ジャーニーは、昨日の朝、息をひきとりました。

最期まで、それが牛にとってよかったのかは、向こうに逝った時に牛達に聞いてみるしかありません。