6月29日、日本は勝てば共に初めてのベスト8進出となるパラグアイと激突しました。
共に守備の堅さが評判の両チーム。日本はこれまでの同じスターティングメンバーで、
布陣も結果を出してきた4-3-3で戦います。パラグアイも同じような布陣で、序盤
から猛攻をかける事も無く、互いに様子を見るように守備の陣形を崩さず、相手のミス
を見つけては鋭く切り込んでいきます。ジリジリとした展開が続き、パラグアイは後半
15分、日本は後半20分に松井を岡崎に変えて攻撃を活性化します。それでも動かない
展開に、パラグアイは後半30分に2人目の交代。日本は後半36分に守備的MFの阿部を
攻撃的MFの憲剛に変えて4-2-3-1に変更。攻撃に厚みを増やします。憲剛の投入
により日本の攻撃は活性化、チャンスがどんどん出てきます。しかし、点を奪うに至らず、
試合は延長戦へ。パラグアイは延長前半4分にエースのサンタクルスを交代。日本は
延長後半開始に大久保を玉田に交代。しかし試合は無得点のまま終了。PK戦でベスト8
に進むチームが決まる事になりました。パラグアイは5人全員がきっちり決めましたが、
日本は遠藤、長谷部が決めるも、駒野がクロスバーに当ててしまい、本田が決めるも、
3-5で日本はPK戦負け、ベスト16でW杯を去る事になりました。
日本は自国開催以外で初のベスト16になる快挙を達成しました。選手、スタッフの
皆さんに本当にありがとうという気持ちです。それと同時に、ベスト16のカードが
ドイツやブラジルといった強豪ではなく、共にベスト8未経験同士の好カードだったのに、
ベスト8に進むチャンスを逃がしたのは悔しかったです。パラグアイの皆さんは初の
ベスト8進出おめでとうございます。日本は2014年ブラジルW杯に向けて、新たな
挑戦の4年間が始まります。頑張れ日本!

決勝トーナメント1回戦も終わりました。試合結果は以下の通り。
A1 ウルグアイ  2-1 B2 韓国
C1 アメリカ   1-2 D2 ガーナ
A2 メキシコ   1-3 B1 アルゼンチン
C2 イングランド 1-4 D1 ドイツ
E1 オランダ   2-1 F2 スロバキア
G1 ブラジル   3-0 H2 チリ
E2 日本     0-0 F1 パラグアイ (3PK5でパラグアイが準々決勝へ)
G2 ポルトガル  0-1 H1 スペイン
自国開催以外で初の16強になった韓国はウルグアイに敗れました。これでアジアで
残ったのは日本のみ。アフリカ勢で唯一16強に残ったガーナは、アメリカに勝って
ガーナ初のベスト8。メキシコは微妙な判定に泣き、アルゼンチンがベスト8へ。
イングランドは明らかなゴールがノーゴールとされ、若いドイツに4点も叩き込まれて
敗退。それはまるで44年前の西ドイツvsイングランド戦でのイングランド疑惑のゴール
の怨念が舞い降りたかのようでした。オランダは慎重な戦いで快進撃のスロバキアを
撃退。南米同士の戦いとなったブラジルvsチリは、順当にブラジルが勝ち、チリは南米
で最初の敗退国となりました。パラグアイはW杯8回目、決勝トーナメント4回目にして
初のベスト8へ。ポルトガルvsスペインの隣国対決は、力関係を認識して守備的に戦った
ポルトガルに対して、スペインがボールを支配。後半18分に華麗なパス回しからビリャ
が得点を上げてスペインが勝利。これでベスト8が出揃いました。アフリカ1、
ヨーロッパ3、南米4の勢力図。
ベスト8の組み合わせはこちら。
ウルグアイ   -  ガーナ
アルゼンチン  -  ドイツ
オランダ    -  ブラジル
パラグアイ   -  スペイン