心は動かない。無感情。身体も動かない。
寝たまま。辛い時は寝るに限る。
それをさせるのは、この治験薬の副作用である怠さと気持ち悪さもある。
メリハリがなくて、ダラダラと低空飛行。
急激な暑さも余計に横にならせた。
理由もある。
老母は急に弱って、立ち上がれなくなった。
トイレ介助、食欲のない彼女にいろいろ試してみた。
目を離した隙に老母は倒れた。大腿骨骨折。
緊急入院。
もっと早く支援を決断すれば良かった。
何も考えられない。考えたくない。
その上私の身にも。失神転倒。
そして心嚢水が。
緊急入院。ドレーンで抜く。
心嚢水を病理検査
しかし癌細胞は見つからなかった。
不正脈はある
肺がんステージ4は思いもかけない事が
これからも起きるのだろう。
今後どうすれば良いの?
今まで普通に過ごせていた私は
初めて夫と子どもたちに弱音を吐いた。
友人達にも弱音を吐いた。
無事ワクチン接種を済ませた子どもたちは
各自夏休みの計画を立てるくらい
私が大丈夫だと思っていた。
私が普通に振る舞って、子どもたちから返ってくる普通のリアクションが、いつもの日常として、私自身を安心させていたから。
突然病勢が悪化して、日常は激変するのだ、母も私も。
次の段階の用意をしなければ。