昨日のミステリー


昨夜から
降り始めた雪は
静かに降り続け

翌朝には
思ってた以上に積もっていた

先週の雪も
まだ溶けていないというのに


( 車では行けないな… )


歩いて仕事へ向かった


 早朝の労働を終え
タイムカードを押し
倉庫を出ると

出庫前のドライバーさん達が
トラックのタイヤに
チェーンを巻いていた


こういう時は
昭和育ちの男が頼りになる


一発でトラックを傾け
手際よく
チェーンを巻いていくさまを
恥ずかしそうに
平成育ちのドライバーが見ていた


「格好良いですね
     僕も後で練習しないと…」


そう言いながら
優しい平成育ちは
アマゾンの荷物と共に
私を自宅近くまで
送り届けてくれた



(助かっちゃったな
  今度お礼しないとな)



まだ雪かきのされていない
自宅に続く路地を歩いていると


あるものに気付く

なにかの足跡だ






(犬の散歩かな?)


だが隣に人の足跡はない



その足跡は明らかに道路を曲がり
ためらう事なく
私の自宅の駐車場に
入っていった




人の足跡は見当たらない
やはり散歩の犬ではなさそうだ


足跡を辿る




車の前を横切り




その先の
自転車置き場まで来て
足跡は消えた


辺りを見回すが
そのなにかの足跡は
もう何処にも見当たらない


忽然とその足跡は消えていたのだ



ミステリー 



突然消えてしまった足跡
一体これは何なのだろう?


(オぉ! ミステリー!)


突然起こったミステリーに
慌てて
来た道を確認に戻った




やはり
意志をもって侵入している




左側は往復してる
私の足跡である

私以外の人らしき足跡は 
やはりない



写真を見て
気がついたが

上半分

私となにかの足跡が
絶妙にコラボっている

( オぉ!アメージング!)


どうやら
真ん中あたり
足跡が右に逸れたあたりで
私は足跡に気づいたようだ


タヌキちゃんだなとは
思うのだが
足跡が突然途絶えているのが
腑に落ちない




同じ方角から来て
突然消えた足跡


ミステリー






なぜこんなに
足跡ごときに
反応したかというと

実はミステリーは
4年前の
大雪の時にも
あったのだ

その時は
60㎝は積もっている庭の
ど真ん中に
人らしき足跡が

まさに
空から着地でもしたかのように
そこだけ
何者かの足跡が
ズッポリとど真ん中に
残されていたのだ



ミステリー


雪の日には
ミステリーが
起こりやすい





『怪しい でちゅね』




『コナンの出番ね 』