沖縄より、横川明子です。
今日は、新月と冬至が重なる、19年に1度の朔旦冬至（さくたんとうじ）。月と太陽の両方が、同じ日に陰極まった状態から、陽に転じる日で、始まりの氣が強力な日です。
首里城本殿の配置は、冬至の日の出の時、首里城本殿、弁ヶ嶽、斎場御嶽、久高島が一直線に並ぶようにできているといわれています。
これは、なかなか、自分の目で確認することはできませんが、こうした巨大な建造物と、太陽の区切りとなる日（冬至・夏至・春分・秋分）が関連づけられることは、世界各地の遺跡に共通する部分でもありまます。
風水が単なる占いやおまじないではなく、宇宙との調和を目指しているという、壮大な世界観を感じる部分でもありますし、昔の人たちの天文学の知識とは、どれほどのものだったのかと、感動するところでもあります。
さて、年末年始を控え、新聞の琉球風水に関する特集記事の執筆と原稿確認が続いていました。起きている時間は、ほとんど執筆とそれにともなう文献調査で、引きこもっての作業でした。
しかし、アウトプットする作業というのは、PCの前の座っている時間が長い程、仕事ができる量が多くなるわけではないので、「いかにしてアイデアを放出させるか」ということが、重要なんです。
文章を書き始める前の作業には、必ず文献調査があります。関連文献を何冊か読んで、インプットを終えた後、先行研究と自分の考え方を融合させ、どう編集していくかが勝負です。
この時、悩んだときこそ、外に出ることにしています。
運動は脳の活性化に良いといわれているので、散歩にでます。しかし、散歩する場所も大切で、私は首里城を選ぶことが、よくあります。
先週も、執筆前に、ただ散歩するために、首里城へ。王朝時代の風水師たちの職場でもあった首里城という場所は、風水を理解するためのヒントが、たくさん隠されています。常に風水について考えていますので、毎回発見があります。
先週も、これまで歩いたことのある場所ばかり歩いてきましたが、またもや新たな発見がありました。目の前に広がる風景とは、視力ではなく脳で見るものだと実感します。もちろん、視力が高ければさらに良いですが。何度足を運んでも、常に学ぶことばかりです。
一つ知識を得ては、足を運び、新たな発見をして、そしてまた知識を得ては、足を運び、発見をすることを、ただひたすら繰り返すことが、大切なのかもしれません。
首里城の風水は、奥が深く、数回足を運んだ程度では、とうてい理解できません。何十年もかかるかもしれませんが、現場で氣を感じることを繰り返し、謎が解明できる日を夢見て、首里城を歩き続けたいと思います。
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