7月26日金曜日
5時過ぎにマリーナ到着。持参のガソリン40Lを給油。燃料計の残量から20Lで満タンと予測したが、給油口ギリギリまで入れたら30L入った。燃料計は振り切ってFを指している。予備10Lは心許ないが6時10分に出航する。小浜湾口を出てタカテグリに向かう。タカテグリを通過してアサグリに向かう。終日、凪の予報だが風が気になる。
さらに気になるのが、タカテグリ、アサグリに船が居ない事だ。アサグリに来ると沓島がはっきり見えるので、一直線に航行する。そこそこ波が有るので2500回転、15ノットで進むが、それでも操舵室に飛沫を被る。
沓島との距離が一向に縮まらない。地図上のシミュレーションで理解するが、初めての場所はもどかしく感じる。
7時20分、ようやく島の詳細が判る地点に到着。ここで判明したのが、いつも沓島だけ見えるのだが、冠島は隣り合わせで、冠島は背景が伊根地域なので、紛れて見えないのだ。沓島の背景は海だ。これは感動だった。伊根を海上から見るって事は
、若狭湾の西端に到達したのだ。燃料計は2目盛り減った。停止して残り10Lを追加すると1目盛り戻った。そうしていると、急に揺れが強くなり舞鶴からの南風が吹き出す。海上は波立ち、立ち上がるとよろめく。船から落ちそうだ。さらに船尾から波が打ち込んできた。
あと10分も航行すれば、有名ポイントに入れるのだが、風波が激しい。燃料消費も激増だろう。燃料切れは死を意味する。風波が収まる気配もなく、決断を迫られる。撤収を決めた。生きていれば再度来れる。だが、データを取りたいので釣ってみる。揺れでセンサーが浮いて魚群探知機が乱れて読めない。が水深は92mだ。若狭湾で初めて見る数字に興奮気味だが、状況は余裕が無い。とりあえず120gジグを投入。いきなり水平に出て行く。400m巻いたラインが半分になった時点で強制停止。着底はしていない。しゃくると異常に重い。二枚潮が凄い。
100mほど巻いて休んで居ると、当たる。掛からないが間違いない。10mほど出してしゃくり巻く。何か掛かった。激しい揺れで引きがわからない。巻き上げると見えてきた。エソだ。92mで着底しないのに喰ってくるとは。まあ、データとしての1投で釣れたのは嬉しい。
やっと馴染みの風景となって安堵する。風波が収まってきた。アサグリに寄ってみる。船は皆無だ。魚群探知機が故障した?
全く魚影が映らない。ジギングにも無反応だ。不安なままタカテグリに向かう。やはり船は皆無だ。やっと魚影が映るが釣れない。前回、サバが釣れた湾口まで戻る。水潮は回復しているが釣れない。
結局、エソ1匹だけで11時にマリーナに着いた。マリーナスタッフに訊くと、冠島に行った人は私を含め2人らしい。立派な大型船も多いのに?やはり往復82キロは厳しいか。しかし、自分の目で見ると魅力が倍増した。若狭湾は砂泥地だ。岩礁100mは沓島だけだろう。リスクとコストを掛けても価値はある。今回のデータを活かして必ず再挑戦する。