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朝起きて開口一番「アツシきょう付で勇退って突然じゃない?」と母に言われました。
何を言っているか意味が分からなかった。言葉の意味は分かるんだけどまったく分からなかった。
私たちのボーカルであるATSUSHIさんがきょう付でEXILEを勇退すると早朝に発表がありました。
急だな。
EXILEはいつも急です。あっちゃんの留学のためにグループの活動を休止すると言った日も急でした。まあ発表というものは急なんですけど。
2016年にEXILEのグループとしての活動休止をすると発表したのはEXILEが15周年を迎える少し前のタイミングでした。あの時もなかなか受け入れられず、正直なところ今でも引きずっています。
私はATSUSHIさんのことが好きなので彼の判断に対して否定したり非難するつもりは毛頭ないです。なので留学のときも今回の勇退についても彼の判断を尊重しています。
でも急すぎる。勇退に関しての発表だけならまだしも「きょうをもって」なんて突然にもほどがある。今回は20年目に突入してアニバーサリーイヤーを迎えようとしているタイミングで。
彼の判断を尊重するとは言ったけれど、せめて20周年のその日までという選択肢はなかったのか、それが無理なら年末までという選択肢はなかったのか。そう言いたくなるファンの気持ちもわかってほしいし、さすがにそう思うだろうと向こう側もわかり切っていると思います。
朝ご飯を母と兄と食べながら突然の勇退について話していたら泣いてしまいました。ご飯を食べながら泣いたのは人生で初めてです。
私はグループ全体のファンではあるけれど、一番の「推し」はパフォーマーのTETSUYAさんです。パフォーマーというのはアスリート同様なのでいつかは引退、勇退する日が来る。
TETSUYAさんはATSUSHIさんとタメなので現在は39歳。次の2月で40歳を迎えるベテランのパフォーマーです。ファンはパフォーマーが大体40歳になると「そろそろ勇退かな」と思い始めるので、EXILEのライブを見に行くと「EXILEのパフォーマーとして踊るTETSUYAさんを見られるのはあと何回なのかな」と思いながら見ていました。
今年の年始にあったEXILEのツアーでもそうでした。TETSUYAさんがEXILEにいる期間は限られているのでこの瞬間を噛みしめよう。目に焼き付けよう。と思いながら見ていました。
なので、同い年であるATSUSHIさんにもそういう感情を抱かなくはなかったのですが、ATSUSHIさんはパフォーマーではなくボーカルなので、正直なところパフォーマーよりは長く「ダンス&ボーカルグループ」のボーカルとしてフロントに立てるだろうな、と思っていました。
少なくともあと二年は「EXILE」のボーカルとしてフロントに立ち続けると信じて疑っていなかったのです。まだあと何回かは生で見られる機会があると思っていました。コロナが完全におさまらないとは言えどもドームでライブができるようになる日になればまた見られると思っていたのです。
でも違った。もう見られないんだ。
そう思ったら泣こうとも思ってないのに涙が出てきてしまいました。
ATSUSHIさんもそうだけどATSUSHIさんがいる「EXILE」。「EXILE」のATSUSHIさんの声で踊るTETSUYAさん。「EXILE」のATSUSHIさんの隣で歌うTAKAHIROくん。もう、何も見られないんだ。
EXILEのファンは待ってなんぼです。いつも待っているし待つことは当たり前です。
今年の年始のツアーが終わって、終わってと言っても最終日は中止になってしまったのですが、それからというもののグループとしての音沙汰はほとんどありませんでした。でもこれはいつものことです。EXILEというグループはそういうものです。
2019年のEXILEは年始までツアーがあり、それが終わって次に音沙汰があったのは年末でした。年末のベストヒット歌謡祭のタイミングで「EXILE今年も楽しみましょう~!」とまるで年明けかのようなテンションで言っていたくらいでしたからね。不満があるわけではなくEXILEとはそういうものです。
EXILEは所属メンバーのほとんど、昨日までのメンツで行くとATSUSHIさんとTAKAHIROさんの二人以外の13人は他グループと兼任をしています。兼任をしているということはグループの活動がいくつも同時並行しているということで、EXILEには三代目もいればGENETRATIONSもいる…以下略なのでなかなか「EXILE」を動かすことはできません。EXILEというグループはそういうものです。
だから私はいつも通り待っていました。昨日の夜までは相変わらず音沙汰がない「EXILE」をいつも通り、まあ明日も特に何もないだろうと待っていました。
私が首を長くして待っていたのは「勇退のお知らせ」じゃない。「EXILE」の活動のお知らせでした。
私が待っていた時間は何だったのか、私は一体何を待っていたのか、待って待って見たかったものは何だったのか。全部全部「EXILE」が見たかった。いつも見ていた「EXILE」がただ見たかった。
EXILEというグループは形やメンバーを変えながら続いているグループです。なので時代によってパフォーマンスをしているメンバーは違います。でも、いつでもEXILEは「EXILE」だった。
私は常々「EXILEがメンバーを変えても「EXILE」なのは、いつの時代も“核”が変わらないから」だと言ってきました。どんなメンバーであっても“核”や“信念”が変わらなければEXILEは「EXILE」なのです。だから私はずっとEXILEのファンをしているのです。
母の影響で小学生のころからの熱心なファンで人生の半分以上、そして青春時代をEXILEと共に過ごしてきました。人生のすべてというには大きすぎるけど、そばにはずっとEXILEがいた。そんな人生です。
私が言うEXILEの“核”とはファンっぽく言うと「EXILE魂」のようなものなのですが、やっぱりATSUSHIさんの存在もそうです。
第一章で固めた土台があってこそのEXILEですが、やっぱり第二章以降のATSUSHI×TAKAHIROボーカルが今の「EXILE」における大切な核だと思っています。ボーカルはグループの顔であり核です。構成メンバー全員はもちろんですが、やっぱりボーカルこそがグループのアイデンティティを形成していると思うのです。
なので、正直「あっちゃんが勇退するくらいならEXILEはその章で幕を閉じた方がいいんじゃないか」とすら思っていました。まあこればかりは私が思う「EXILE」をそのまま綺麗に残したいだけなのかもしれませんが……
なんにせよボーカルの存在は大きすぎるのです。ATSUSHIさんの声がなくなったEXILEを今でも想像できません。EXILEはEXILEですが「EXILE」なのか…ということです。
果たして私は今までみたいにEXILEを待てるのか。そう思ってしまいます。
待つのにも理由が必要です。目的があったり想いがあったりしないと待つことはできません。
だって義務ではないのですから。
今まで私がEXILEを待っていた理由は、待てば求めている「EXILE」が見られると思っていたからです。
不満はないと言いましたがさすがにゼロではありません。だって後輩グループはコンスタントに活動をしているのにEXILEにはそれがないから。EXILEがコンスタントに活動していた時代を過ごしていればなおさらです。
それでもテレビでEXILEのパフォーマンスを見れば幸せになるし、ライブを見に行けば長く待っていた時間も忘れてしまいました。それくらいEXILEはいつ見ても「EXILE」で、そこに行けば必ずある存在で、そこに行けば安心安定信頼の“いつも”の「EXILE」がいました。
だから私は待っていられた。
でもこれからもそういられる自信がない。
きっと新生EXILEを一目見れば何もなかったかように受け入れて「好きだ」と思うのだろうけど、「変わってしまう」というより「いなくなってしまう」のではないかという気持ちになってしまうのです。
EXILEは変わり続けているグループなので変化には対応していますが、そこに当たり前にいたボーカルがいなくなるのは話が違います。いくら待ってもそこにはいないんですから。しかも突然。「このステージで終わりか」じゃなくて「あのステージが最後だったんだ」なのです。
もしかしたらSHUNちゃんみたいにEXILEを卒業した後にもう一回だけ「EXILE」としてステージに立つ機会があるのかもしれない。でも、その15人のパフォーマンスがもう一度見られても、「勇退」してしまった事実は変わらない。もう“いつも”の「EXILE」を見ることはできないのです。
2016年に活動休止を発表されたとき、私はすごく不安でした。
2018年に絶対戻ってくると約束をされましたが世の中に絶対はありません。なのでATSUSHIさんがこのまま戻らずにEXILEを抜けてしまうかもしれないと思っていました。でも彼はとても繊細な人だし、彼個人の夢や意志をしっかり持っている人でもあるので、そうなってしまっても仕方がないとも思っていました。
だから2018年にEXILEが復活した時はすごく嬉しかった。また私が見たいEXILEが見られるのだと、ライブに新譜に…とEXILEの未来をまた見られるのだと、とても嬉しかったのです。
だからこそ相変わらず定期的に活動をしていなくても待てたのかもしれない。「今のEXILEは活動休止していないから」と待てたのかもしれない。活動をしていなくても活動をしている状態ではあったわけですから。
私は待てるだろうか。いや今までに比べたら待つ必要はないのだけれど。だって年末から“新生”EXILEの活動があるみたいだし。11月はさすがに年末でしょう。
新生EXILEに対して待つ理由を見つけられたら待てるのかもしれないけど、今はまだ思い出にしたくない過去を過去にしたくないのでここに取り残されていたい気持ちもある…というか。
EXILEメンバーは前向きな発言をするけどそれはそう。だって私たちの知らないところで十分に話し合いをし、十分に受け入れて、消化したうえで前を向いているのだから。2016年のときもそうだった。私にはない前向きな発言ばかりだった。メンバーの立場である以上それが「正解」なのだろうけれど。
でも私はまだ2016年のことを引きずっているようなオタクです。到底飲み込めない。「お疲れ様でした」や「新生」や「これから」を受容できるほど物分かりの良い脳ではない。
確かに20年もグループの顔としてフロントに立ち続けたATSUSHIさんに「お疲れさまでした」という気持ちはあるし、“新生”EXILEに対する「これから」も変わらぬ応援はするだろうし、ATSUSHIさんをはじめEXILEメンバーの夢を応援したいし……
EXILEはいつからかただのグループではなくなり「場所」になりました。それがEXILEの在り方です。なので勇退していくメンバーもEXILEという苗字を持ち続けEXILEというプライドを胸に活動をしています。
だからEXILEに所属をしている大切なメンバーたちの夢を叶えられる場所である“EXILE”を大切にしたい。大切な人たちの大切な場所を大切にしたい。大切なメンバーの判断を尊重して新しいEXILEを大切にしたい。
心からそう思っていても涙は出てくるものです。自分の意思とは関係なく涙が出てしまいます。
まだ過去にしたくない。もっと一緒に未来を見られると思ってた。それだけです。
今日くらいは泣かせてほしい。寂しいのか悲しいのかわからないけど今日だけは泣かせてくれ。