「それはもう、絵師・金蔵さんでしょう。」
中村アナ
「さすがです!絵金蔵(えきんぐら)には、なんと若手の新しいガイドさんがデビューしたそうです。」
赤岡町の商店街にある絵金蔵(えきんぐら)。
金蔵と弟子たちの芝居絵屏風を保存、展示するため2005年に誕生しました。
デビューしたばかりのガイドさんを紹介していただきました。
「最近入られたガイドの方ってことで?」
「違うんですよ。」「違うんですか?」
「僕です!」絵金蔵のTシャツを着た小学6年生。
5歳の時、土佐赤岡絵金祭りで絵金作品に出会い、小学校3年生の時に
絵金蔵を訪れ、絵金の世界観に魅了され毎週通うように。
絵金蔵からオファーを出して、去年10月にガイドデビューしました。
小学3年生の頃から絵金が好き!
絵金蔵学芸員さんは、絵金蔵に入ってまだ一年。どちらかというとデビューしたばかりのガイドさんに教えてもらっているとのこと。
「絵金の先輩ですね!」とひろしさん。
学芸員さんも舌を巻く知識の持ち主。作品の解説をしてもらいました。
「最初に説明させていただくのは……花衣いろは縁起 鷲の段の絵となります。」
「道を歩いていた時、大鷲が子どもをさらいに来たので、叫びながら子どもを追いかけた母親。」
「やっと、三之助(子ども)の帯を捕まえたのですが、帯が抜けてしまって、ここに帯が落ちてしまっています。」
「その後、三之助は道を通りかかったお坊さんに拾われました。
屏風絵の後の場面では、三之助はお寺で働かせてもらいながら成長。
老婆となった母親と大きくなった三之助はお寺で会えました。
私の子どもです、お母様あんたかい?と言葉を交わしながら巡り会うことができました。」
中村アナ
「どうですか?三山さん。」
「素晴らしい解説ですね。非常にわかりやすいです。この作品だけじゃなくて次の場面まで言ってくれるところがすごいね!」
次は、隣の展示室へ。
この部屋では、本物の屏風絵を見ることができます。
作品の劣化を防ぐため、先程見学した展示室などでは、普段は複製を展示しています。
本物を見られるように、収蔵庫に穴をあけてのぞき見できるように!
(一度にニ作品、月に一回入れ替えしています。)
ひろしさん、中村アナ
「あっ!おぉー!」
中村アナ
「これは当時のものが残っているのですか?」
はい‼️これは本物の作品です、とのこと。
小学6年生のガイドさんに質問しました。
「先生!これはどういう作品ですか?」
ガイドさん
「伊達競阿国戯場 累(だてくらべおくにかぶき かさね)という絵になります。
取りついていた姉の怨霊によって、さらに逆上して嫉妬に狂うあまり、二人に襲いかかってきたため、これはいけないと思った与左衛門は、草刈り釜で首を切り落としてしまいました。」
感心するお二人。
「恐れ入ります!」
最後に、とっておきの作品があるということで…。
「出ました!わぁ〜!これは現代の絵金さんがお描きになったんですか?」
6年生のガイドさんは、解説もできて絵も描けるのです。
これまでに100枚ほど描きあげているそうです!
一番の自信作を紹介してくれました。
「みか月の夜 家族をころす 夫 よえ門」
よえ門という男が妻と子どもを嫌いになっていき、やがて二人を殺してしまうというお話し😨
役人さんが見ていて、よえ門は捕まりました。結局、よえ門も死んでしまいます。
ひろしさん
「なるほど、死刑になるわけね。
はぁ〜そうですか、とんでもない男だね!よえ門っていうのは。ろくでもないね!」
ここで衝撃の事実が!!
中村アナ
「ストーリーはオリジナルですか?」
ひろしさん
「そんなことないでしょ?」
オリジナルです、とのことに…
中村アナ
「こんな最低男を思いついた?!」
ひろしさん
「そんなこと考えたらいかん!子どもやきー!」
中村アナ
「どうして思いついたの?」
時間つぶしのように思いついたとのこと。
ひろしさん
「良くなーい、そんなの。」
中村アナ
「これまで絵金さんのいろんな作品を見てますからね。」
ひろしさん
「だからだから、絵金さんのええとこだけ見とこ!」
ここの学芸員さんのような絵金蔵の学芸員になりたいと、将来の夢を語ってくれました。
学芸員さん
「ありがたいお話です。
絵金蔵を背負っていける男になると思います。」
(以上、5月5日放送の高知さんさんテレビ『プライムこうちF』よりご紹介させていただきました。)
昨日(10日)NHK高知「こうちいちばん」で、"半世紀ぶり県外で大規模な展覧会!絵金が大阪でも大人気!"とのニュースがありました。
大阪市のあべのハルカス美術館で来月18日まで開かれるそうです。
(100点近くの作品を展示。)