こんにちは
前回は紫外線が肌に与える影響ついて簡単にお話をさせていただきました。
今回は日焼け止めの最も重要な機能であるサンカットの指標SPF、PAについてお話いたします。
SPFはSun Protection Factorの略で、UV-Bの防止効果を表す数値です。
赤くなってヒリヒリする日焼け(サンバーン)を起こすまでの時間を何も塗らない状態と比較して何倍にのばせるかを目安としています。
一般的に何も塗らない状態では、日本人の場合、真夏の晴れた浜辺という条件下では、
色白の人で約20分、
普通肌の人で約25分、
色黒の人で約30分
で、サンバーンを起こすと言われています。
たとえば、何も塗っていないときに25分で赤くなる普通肌の人の場合、
SPF30の商品では
25分×SPF30=750分(約12.5時間)
SPF50の商品では
25分×SPF50=1,250分(約20.8時間)
サンバーンを防ぐという目安になります。
つまり、25分で赤くなる人がSPF30の日焼け止めをしようする場合、何も塗っていないときの約30倍(約12.5時間)、肌が赤くなることを防ぐという意味になります。
ただし、塗布量や塗布後のサンスクリーン残存状況などで持続時間が変わりますので、あくまで目安として理解することが重要です。
また、SPF50より高い効果のものは一律SPF50+に統一されています。
ですので、SPF51以上のものは全て「SPF50+」と表記されます。
一方、PAとは、Protection Grade of UV-Aの略で、
UVAPF(UVA Protection Factor of a Productの略)の値を目安に+の数で防止効果を表したものです。
これはUV-A照射後、2〜24時間に生じる皮膚の即時黒化を指標にしたものです。
・+(UVAPF2〜4未満):効果がある
・++(UVAPF4〜8未満):かなり効果がある
・+++(UVAPF8〜16未満):非常に効果がある
・++++(UVAPF16以上):極めて高い効果
ピンと来ないかとは思いますが、PAの効果の指標としては上記のように言われています。
私の経験上、海外リゾートや浜辺や山など、紫外線が強く当たる場所で長く過ごされる場合は、
高SPF、高PAのものを選ぶべきかとは思いますが、普段の生活の中ではSPF30前後、PA+〜++のもので十分だと思います。
(もちろん、紫外線過敏の方や肌質によってご自身に最適なものをご判断されることが一番です)
と言いますのも、
紫外線からのダメージを軽減する原料として、大きく2つに分けて紫外線吸収剤と紫外線散乱剤がございます。
これらはSPF値やPA値を上げる重要な原料ではございますが、お肌には少し負担がかかっています。
中には紫外線吸収剤がお肌に合わず、ノンケミカル商品(紫外線吸収剤不使用で、紫外線散乱剤のみでSPFとPAを上げている)商品をお使いになられている方もいらっしゃいます。
普段の生活の中で、汗や擦りなどで日焼け止めが落ちてしまうポイントがたくさんあります。
そのため、必要以上の高SPF値や高PA値の商品を選ぶよりも、中程度のSPF値、PA値の商品をこまめに塗り直すほうが、
普段の生活の中では最適であると私は思います。
またご帰宅された際には、日焼け止めはしっかり落として保湿を多めにすると良いかと思います
以上、SPF、PAについてのお話でした。
日焼け止め製品については、まだまだ奥が深いのでまたお話させていただけたらと思います。
みなさま、お付き合いいただきまして有難うございました
marin