らぶどろっぷ【元AV嬢の私小説】 -156ページ目

第199話 コスプレイヤー

レッスン二日目。


その日も

新大久保のバレエスタジオでは

悪戦苦闘の練習が行われていた。


大山先生は

レッスン中はとても厳しくて

私がヘマをするとお尻をペチペチと打つ。


しばらくして

業者さんが衣装を届けにやってきた。


私と先生は

レッスンを中断して

衣装の入った箱を開ける。


前日から楽しみにしていたので

箱を開けるときはとてもワクワクしていた。


まず出てきたのは

白のエナメル素材のビスチェだ。


胸のカットが立体的に飛び出していて

近未来的な印象を受ける。


それから

同じ素材のボワっと広がった超ミニスカート。


森高千里のパロディといったかんじだが

とても可愛くて私はすぐに気に入る。


エナメルの手袋とピンヒール。

純白でレースがふんだんについたパンティとブラ。


「あらん♪ かわいいじゃないの!

白のエナメルは照明当たるとピカピカ光って映えるからね。 あはっ!」


大山先生も絶賛してくれる。


そこまでは良かった。


箱の底に入っていた小物を取り出し

私は不穏な表情を浮かべる。


「ぇ・・・ これは・・・。 ちょっと微妙じゃないですか・・・!?」


それは

ネコ耳とシッポだった。


「可愛いわよ! ほら! 着てごらんなさい!」


先生に言われるまま

私はとりあえず衣装に着替えてみる。


「うーーーーん・・・」


鏡を見た私は唸ってしまう。


ネコ耳とスカートから飛び出すシッポに

違和感を覚えずにはいられない。


「さっ! 踊ってみましょう!」


先生は私にかまうことなく

曲を流し始める。


その衣装を着て森高を踊ると

まるで

デパートの屋上でやっている催し物か

忘年会のチャチな余興みたいで

私は泣きたくなってしまう。


昨日はB級アイドルのお遊戯に見えたが

それ以上に酷くなったような気がする。


「これって、つけない方が絶対いいですよ!

耳とシッポがなければ可愛いもん。 ネコはおかしいって!

コスプレイヤーだよ! これじゃぁ・・・」


私はキレ気味で抗議する。


「あら! 私の提案で決まった衣装なのよ! 

いい? ストリップってのはね

何人ものストリッパーの中から抜き出なきゃいけないのよ!

みんなと同じようなことやってても売れないんだから。 突き出なさい!

あんたは踊り下手なんだから、キャラ作るしかないじゃないのよ。 あはははっ!」


先生はオカマみたいに

口元に手を添えて邪悪に笑う。


ガーーーーーン・・・


私の意見が聞き入れられる余地はないようだ。


「初舞台で笑いものにならないように練習あるのみよ! あはっ!」


先生がお尻を叩く。


それから私は

死に物狂いで練習した。



そして

私のストリップデビューの日は

あっというまにやってきてしまった。





ネコ耳ってどうよ!? 寒い・・・あまりに寒すぎる・・・。 ガックリ。

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