バイエルという教本がある。

ひとむかし(いや、半世紀前の?)ピアノのバイブル。

今は あまり使われていない。

数ある教本の中から、生徒さんに合わせて個別に選んで 

それぞれに対応していく、というのが 今の主流。

過去にいた生徒さんから、

「バイエルを使わないから うちの子は伸びない」とか

「センセイの教え方が悪いんじゃないか」というクレームを受けたことがある。

その人の先生は 私で3人目だった。

聞けば、ピアノは、レッスン時にしか開かないという。

また、辞めた別な生徒さんのお母様から

「いつ頃 ソナチネやソナタが弾けるようになりますか?」という質問を受けたことがある。

これは 満席のレストランで 「あと何分で 席が空きますか?」という質問に似ている。

あくまでも、お客様次第、生徒さん次第。

それに、ピアノは時間がたてば、学年があがれば、自然に弾けるというものでもない。

かの有名な 神童と言われたモーツアルトだって 努力した。

漢字練習だって 計算だって 繰り返し繰り返し習得していくのと同じように 

ピアノだって 積み重ねが大事です。

才能がいくらあっても 努力しなければ 

あっという間に あとから来た「きちんと、ピアノの筋トレをしてきた」カメさんに追い抜かれます。

先生は 魔法使いじゃないんだから。

教えてあげられるのは 音楽の楽しさと 弾ける喜び。

今いる生徒さんたちは みんな一生懸命 ついてきてくれています。

胸を張って「得意な教科は 音楽」と言ってくれます。