静かないくつかの出会い
友人のお店で詩集販売を始めさせてもらって、2週間と少し。3冊売れた。あまりにも嬉しい。3冊目を買ってくださったかたは、私がお店に伺ったときにお会いした年上の男性のかたで、私の詩が掲載された雑誌に、過去に投稿されていた経験がおありとのこと。あの雑誌に掲載されたひとと初めてお会いした、若いかたで熱意を持って詩を書いているひとに出会えて嬉しい、と、言ってくださり、私の詩を褒めてくださり、なんとサインをいただいてもいいですかとまで言ってくださった。そ、そんな……。はずかしすぎるし、え、私のなんて要りますか…いいんですか……という気持ちであったが、お気持ちは嬉しく、断る理由はなかったので、なるべく堂々たる心持ちを作って、書かせていただいた。人生でサインを求められたのは(小学生時代などに、友人や妹から求められたのを除けばたぶん)初めてだ。サインらしいサインなど(小学生時代などに、旧姓の本名で友人や妹と作って遊んでみたのを除けば)持ち合わせていないので、単純に、自然に名前を手書きする、ということにした。ただしもちろん、ペンネームだ(嬉しい)。タイトルを詩集(一)にしているので、(二)の予定もあるんですかと聞いてくださり、年に一度新しいのを出そうと思っているんです、というお話をした。とても嬉しい出会いだった。心がつよく励まされる。書き続けなければならない。と、最近よく感じる。私にはこれしか出来ないし、たぶん、これをしないと後悔するし、たぶん、これさえすれば人生満足かもとさえ思う。また別の書店で、たまたま見かけた読書会の案内チラシがあり、それに行ってみようかと思っている。読書会といっても、みんなで本を読んで本について語りましょう、という会ではなく、しずかな空間を提供するので、みんなで集まってただ各々がしずかに本を読みましょう、という会のようだ。私はひとりでいる時間が好きだ。し、ひとりでいないと詩は書けない。でも、そういうひとりの時間を愛する仲間が、何人か増えてくれたら、楽しいなと思う。引っ越しする予定がないので、この土地に、ひとりのしずけさを愛する仲間が、何人か増えてくれたら。そして少し遠い地に暮らすようになった、何人かの旧い仲間たちとも、これからも会い続けたい。川沿いの桜が満開を迎えようとしていますよ🌸