心の性、という言葉を聞くことがあるが、個人的には、そんなものは無いのではないか、と思っている。
無いというか、そういうものがあると規定しないほうがよいと思うのだ。
体の性というものは明確にあり、自分の体の性が受け容れられるひともいれば、受け容れられないひともいる。男のひとが好きなひともいれば、女のひとが好きなひともいれば、どちらも好きになるひともいれば、どちらも好きにならないひともいる。
それらのことがただ事実であって、自分の心の性をはっきりと決めることなど無意味だと思うし、不可能だと思うのだ。
心というのはただそのひとの心がそこにあるだけであり、ピンクが好き、青が好き、お姫様が好き、戦隊ものが好き、お人形が好き、のりものが好き、そんなことで心の性なんてものを決めてしまうなんて、つまらないことだ。趣味嗜好に関して、多数派と少数派がいるというだけの話に思うのだ。
自分が、周りの同性のひとたちと趣味嗜好が異なるということによって、悩むひともいるだろう。悩むひと本人を否定しているのでは全くない。そのひとを悩ませる、まわりのひとたちや、社会がアカンのや。親とか先生とか友達とか。ピンクが好きな男の子も、戦隊ものが好きな女の子も、あなたはそれが好きなんだ、あなたらしくて素敵ね、と周りのみんなが捉えていれば、そのひとは悩まないのではと思うのだ。そんなに単純な話ではないのかな。どうなのだろうか。
私自身の話で恐縮ですが(それが恐縮ならなぜブログをやっているのかという話)、昔からピンクより青が好き(これは宇多田ちゃんの影響ではないぞ)。花柄よりチェック柄や無地をよく選ぶ。子供の頃、お姫様になりたいと思ったり、王子様に憧れたりしたことはなかったと思う。シンデレラも白雪姫も、かわいいとか綺麗だなとかは思ったが、私もこんなふうになりたいと思ったりはしなかった。戦隊ものにも興味はなかった。お人形はふつうに遊んでいたと思うが、いまはどちらかというと得意ではない。ちいかわぬいぐるみがあれば一緒に寝るかもしれないけど。大人になってから、のりもの系が好きになった。まず電車がとても好きだし、青春18きっぷで1人でどこまでも行くし、かつ、自動車の運転も大好き。昔よく女友達に誘われたりした、でずにーらんどが私はきらい、興味がないとかじゃなくて積極的に苦手。男性アイドルにはまったことがない、女性アイドルにはまった時期はあった。じゃにーずおたくのともだちをさめためでみていた。えーけーびーのなかの、ボーイッシュな子が好きだった。これまで好きになったひとは全員男性だし、男性としか付き合ったことはないが、これはたまたまそうだっただけ、という気がしている。筋肉マッチョマンを魅力的に思わない(なかやまきんに君さんは好きだけどそれは面白いand面白くないからである)。ウェディングドレスを絶対着たいとか、婚約指輪も結婚指輪もこういうのが絶対ほしいとか、思わなかったし、結婚式に対する願望が無さすぎてウェディングプランナーのおねいさんに若干引かれたこともあった。こういうドレス着たいとかないんですか、あんまりないんですよねぇ、えええ、みたいな。占いに興味なし。パワースポットも興味なし。男性に好き好き言われるとちょっと引く。愛してるとか言われたらドン引きを通り越して笑える。女性に好き好き言われるのはまんざらでもない。自分は惚れっぽい性格とは思うがドキドキ恋愛映画とか月9(いまもあるのだろうか)とか無理。観れない。肥満体で女性的な体つきだと思う、そんな自分の体はきらいじゃないけれど、昔はたまに、この胸やケツが消え去って、細くて性的ではないシンプルな体でどこまでも駆け抜けていけたらどんなに楽しくて爽やかだろう、とか思うことはあった。さて、私の心の性は何ですか?
↑この長い段落、読んでて面白かった?
面白かったかた、傾聴マインドがある優しいかたですね。自分はどうだろう、とか考えてくれたのかな。ラブ
つまらなかったかた、そうですよね、退屈でしたよね。なぜなら、ありきたりだから。誰もがこういう、女性的な面も男性的な面も持っていることが当たり前なのだから、どこの誰かも知らんアラサー女の趣味嗜好を聞いてもまぁ、そんなもんやろなとしか思わんだろう。
色んな面を持っていて当たり前。
私はここで試しに吐露してみたけれど、みんながこんなのする必要もない。
正直恋愛対象がどうだとか、自分が好きなひととか仲のいい友達とか以外、どうでもよくねと思うし、生々しくて聞きたくないなと思うことだってあるよ。わたしゃいま結構書いちまったけどさ。
ちびまる子ちゃんの世界や、
カードキャプターさくらの世界が、
多様な人間のありかたが理想的に実現されている世界なんじゃないかと私は思います。
あなたはコレですねアレですねとか、みんな言わない。決めてしまわない。多種多様な登場人物がいるけれど、彼らのいいとこもだめなとこも、みんな自然と受け容れたり受け容れられなかったりしている。
私はちびまる子の世界だったら、まる子と花輪くんと丸尾くんとみぎわさんとさき子(まる子の姉)を足して5で割ったような性格だ。
カードキャプターさくらの世界だったら、ケロちゃんやな。
こにゃにゃちわ〜