登場人物
リンネア:4年生クラス。英語の授業で席が近い。
リース:4年生クラス。英語の授業で席が近い。
クリスティーナ:同い年のクラスメイト。ウクライナ人。
エンミ先生:担任
11.スケーターズワルツ
音楽の授業の後、リンネアにリクエストされてまたピアノを弾いた。僕はおばけやしき、自分で作曲した曲、スケーターズワルツを弾いた。リース、リンネアの友達、クリスティーナ、先生も聴いてくれた。特にスケーターズワルツは大好評。とても喜んでもらえた。ピアノを習っていて良かった。みんなの興奮は収まらず、次の授業が始まる前もさっき僕のピアノを聴いてくれた女の子たちが僕の席の周りに集まって「りくと、もう一度さっきの曲弾いてよ。」と言ってくれた。すぐに次の授業が始まってしまって弾くことはできなかったけれど、ピアノが友達の輪を広げるきっかけになるなんて考えてもいなかった。家で色々な曲を練習してまたみんなに披露できたらいいな。もう少しピアノの練習を頑張ろうかな。
最近急に寒くなって気管支ぜんそくのような症状が出て来た。小学校低学年で治ったと思っていたのにな。エンミ先生に相談すると体育はやらずに、その時間は外国人クラスで過ごせることになった。激しい運動は避けなければならないので、休み時間は外でみんなが遊ぶのを眺めていた。するとクラスメイトが僕の周りに集まって、僕の周りをぐるぐる回り始めた。「りくと、ブランコでなら遊べる?」とクラスメイトたち。心の中では「みんな本当はサッカーがしたいんだろうな。」と思ったけれど、気遣ってくれたのかな。僕はみんなとブランコで遊んだ。気にかけてもらえて嬉しかった。