小学4年生のフィンランド留学体験記 第八章 8月 8.日本と全然違う小学校の英語の授業 | フィンランドに1年住んでみる(在外研究)

フィンランドに1年住んでみる(在外研究)

~子連れフィンランド滞在記~
1年間家族でフィンランドに住みました(2022年10月〜2023年10月)。
準備からフィンランド生活について思ったこと、
感じたことを書き留めていきたいと思います!

 

登場人物

エンミ先生:担任

 

8.日本と全然違う小学校の英語の授業

 

 4年生の算数の教科書をもらった。日本の算数の方が進んでいるからすごく簡単すぎる問題ばかりでつまらない。エンミ先生に「最後の方のページからやってみたら?」と言われてその通りにしてみたけれど、簡単な少数の計算でつまらなかった。「じゃあ、5年生の教科書に変えてみよう。」と先生は4年生の教科書と5年生の教科書を取り換えてくれた。それでもやっぱり簡単だった。日本の4年生で始まる面積の計算は、フィンランドでは6年生で習うらしい。「5年生でも簡単かー。分かった!先生が超難しい問題を考えてきてあげる!」とエンミ先生。一体どんな問題なんだろうと楽しみにしていたけれど、そんなに難しくはなかった。

 初めて4年生クラスで英語の授業も受けた。4年生で受ける授業は外国人クラスで受けて来たものと全然やり方が違った。まず授業は必ずリスニングから始まる。教科書に対応しているCDを先生が流す。第一章から内容は物語になっている。例えば「Here we are, at least. I’m so happy! So am I! Chip isn’t very happy. He’s tired. I’m not tired. I can’t wait to see New York. So, a cab or the subway? Or the train? A bus, I think.」(「Go for it!4」抜粋)というような感じ。その後は、担任の先生がずっと英語の文章を読み続ける。1つの文章を読み終えると先生が「みんな内容は理解できた?」と聞き、分からない子がいなければ、また別の文章を読み始める。この繰り返しだ。先生はフィンランド語でも内容を教えてくれる。文章はアメリカの国旗の意味、アメリカで1番高い建物などについての説明文だった。日本の授業と違うところはまだまだある。先生は授業中ほとんど英語を話す。それに、ほとんどの子が手を挙げて先生の質問に答えようとする。それだけみんな英語に自信があるんだなと思う。僕も手を挙げて英語の文章をフィンランド語に訳したり、前に出てスペルを書いたりしている。たまに単語の筆記テストもあって、先生はそれで僕たちの理解度を確認している。日本では答えが分かっていても手を挙げることはなかった。僕もフィンランドに来て随分変わったものだ。宿題は毎回ワークブックから出題される。これはとっても簡単で少しの量しか出ないから5分で終わる。フィンランドの小学校の英語の授業で僕が一番すごいなと思っているところは、友達の英語を笑わない、注意しないという決まりがあることだ。これらをした人は親にまで注意の連絡がいくほど徹底されている。大きな間違いであればそれを直すのは先生がやる。先生は小さな間違いは注意しない。少しの間違いなんて気にしない、相手に伝えたいという気持ちが大事というスタイルだ。日本もこんな風になるといいのにな。