8.ゴミ拾いのご褒美はアイスクリーム
全校生徒で学校をきれいにするプロジェクト、ゴミ拾い集会があった。みんな家から軍手を持ってきた。1年生は校庭の一部が割り当てられた。4人ずつのペアを先生が作ったけれど、1番最後の僕は1人になってしまった。他の授業の時もペアがいなくて1人になってしまう子がいるけれど、先生がついたりして1人ぼっちにはさせないようにしていたのに…なんと!1人の先生も僕につかないではないか!僕は1人ぼっちで校庭を掃除することになった。先生にゴミ袋を渡され、僕はサッカー場のゴミを拾うことになった。もしかして先週家の周りのゴミ拾いをした話を先生にしたから僕はゴミ拾いのプロだと思われている?1人でも任せられるってことなのかもしれないな。前向きに考えて僕は早速作業に取り掛かった。校庭にはたくさんのお菓子の袋が落ちていて僕のゴミ袋はすぐふくらんだ。日本の小学校と比べると本当にゴミが多い。フィンランドの小学校の校庭は所々にフェンスはあるけれど、全体が策で囲われているわけではない。誰でも自由に入ることができる。このゴミを捨てているのは小学生だけではなさそうだ。それにカラスもゴミを散らかす原因になっている。校庭には数か所にゴミ箱があるけれど、カラスがゴミをゴミ箱から上手く取り出して、周辺にばらまいている。僕は1人で黙々とゴミを拾い続けた。30分ほどたっただろうか。清掃終わりの合図が聞こえて、1年生は先生の所に集まった。他のチームのゴミ袋を見ると、僕のよりずっと小さい。4人で拾うより1人で拾う方がゴミの量が多いなんてみんなあまりまじめにやっていないなと思った。給食では全員にストロベリーアイスクリームが配られた。ゴミ拾いのご褒美らしい!