小学3年生のフィンランド留学体験記 第四章 2月 8.2月14日は友達の日 | フィンランドに1年住んでみる(在外研究)

フィンランドに1年住んでみる(在外研究)

~子連れフィンランド滞在記~
1年間家族でフィンランドに住みました(2022年10月〜2023年10月)。
準備からフィンランド生活について思ったこと、
感じたことの記録
趣味の4コマを投稿中

 

登場人物

エンミ先生:担任

アミル:3年生クラスの友達。

マリナ:3年生クラス。3年生クラスに行くと必ず声をかけてくれる女の子。

アートス:3年生クラス。3年生クラスで初めて話しかけてくれた男の子。

ヘイモ;3年生クラス。3年生クラスで初めて話しかけてくれた男の子。

ヤミル:3年生クラス。

アラン:2年生のクラスメイト。1番の仲良し。

ジェミアン:4年生のクラスメイト。

 

8.2月14日は友達の日

 

 フィンランドでは2月14日は友達の日だ。この日は友達と過ごすらしい。今日が登校日で良かった。休み時間は友達と過ごせるぞ。朝エンミ先生がみんなに赤や紫などのハートのカードを配ってくれた。カードにはひもが通っていて、首から掛けられるようになっている。「今日は自分の好きな人にこのハートに名前を書いてもらいましょう。」と先生はカードの説明をした。え!ハートをぶら下げて歩くの?絶対に嫌だ。僕以外のクラスメイトはハートを一日中ぶらさげて過ごしていた。音楽の時間は3年生クラスのアミル、アートス、ヘイモ、マリナ、ヤミルが「りくとサインして!」と僕の所に来てくれた。ヤミルとは一度も話したことがないけれど、これをきっかけに仲良くなっていける気がした。僕は頼んでくれた子とこぶしとこぶしをぶつけ合うフィスト・バンプをしてからサインした。このフィスト・バンプはメッセージ書いても良いですよという意思表示だ。でも、外国人クラスではフィスト・バンプではなくハグだった。僕は全員のクラスメイトからサインを求められ、ハグしてからサインした。中休みは学校中の生徒がサインを求めて外を歩き回っていた。ハートのカードがサインでいっぱいの子を何人も見た。弟は僕のクラスメイトにとても人気で、寄ってたかってサインを求められ抱きしめられていた。

 給食ではストロベリーアイスクリームを1人1個食べることができた。それに給食後教室に戻るとエンミ先生がキャンディーを配ってくれた。アイスクリームにキャンディーが食べられるなんて友達の日最高!学校が終わるころ、ハートのメッセージカードのサイン集めをしていないのは僕だけだと気づき、急いでアランとジェミアンにサインを頼んだ。せっかくエンミ先生がメッセージカードを作ってくれたのに、使わないなんて失礼になると思ったからだ。そして僕はあることに気が付いた。僕も休み時間これを持ち歩けば、まだ名前を聞いていない子の名前を知るチャンスだったかも。フィンランド人の名前はなじみがなくて覚えづらいけれど、書いてもらえば覚えるのに役立ったかもしれない。学校が終わった後に良いアイディアが思いつくなんて、何をしているんだ僕は…

 こうして僕が初めて過ごす友達の日は終わった。「サインして!」は言い換えると「君を友達だと思っているよ!」になる。ハートのカードを持ち歩くのは嫌だったけれど、たくさんの人に友達だと思ってもらえていることが分かってとても嬉しい。フィンランドの友達の日は心が温かくなるイベントだった。