ユーモア時代小説

伝説によれば「おからねこ」は牛と馬を合わせたような大きさで、背中に草木が生えていて、猫神社という古ぼけた神社に祀られている。願い事をすると、たちまち願いが叶うという。

 

おから猫に願い事する人々を描いた短編集です。

 

1,盆踊りは終わらない

畳職人の喜八(キハチ)22歳は仕事先で、人気女郎の由女小(ユメコ)と出会い恋に落ち盆踊りデートで、二人が結ばれることを願う‥

 

2,からくり山車と町奉行

将来、茶運び人形を作りたいと、おから猫神社で願い事する志乃(シノ)

 

3,北斎先生

葛飾北斎が弟子の家に宿泊し奇人変人ぶりを発揮して‥

 

4,河童の友人

洋学を志す辰助(タツスケ)の顔は河童に似ている、が、河童など見たこともない‥

 

5,いとうさん

呉服屋の「いとうさん」で仕立て物を請け負う紫苑(シオン)と呉服屋に出入りするおから猫‥

 

最終,天下人の遺言

今川家の人質となっていたころの今川氏豊(今川義元の弟)が飼っていた猫を思い出し、家康がつぶやく

 

ただの野良猫でのうて、何だ。物の怪(モノノケ)か

どことなく舶来の猫、唐猫(カラネコ)のように見えた

 

カラネコがおから猫? 

今川氏豊の飼い猫がもののけに?

 

どの話にも、さら~っと、おから猫が登場して話を盛り上げています。

 

猫が大好き、でも歴史は苦手なかたには面白くないかもしれないのでご注意されたほうがいいかも。江戸時代から明治時代初期を背景に書かれています。

 

 

巻末の【解説】に興味深いことが書かれていて、江戸時代後期の『尾張名陽図会』には「からねこ」を「おからねこ」と呼んだ話があり、『作物志』では「大きさは牛馬を束ねた如し。御空猫(オカラネコ)と称す」とあるらしい。

 

 

デジタルライブラリーで資料見ることできるので興味あればどうぞ

↓

尾張名陽図会 巻之1 - 国立国会図書館デジタルコレクション

 

作物志 ; 浮世穴見論 | 京都大学貴重資料デジタルアーカイブ

 

チャレンジしたけど日本語なのに読めず撤退しました(あはは)

 

「おから猫神社」へ行ってみようかな。今まで素通りしていたけど。