家康の側室・阿茶局となった瑠璃
1582年、薬師をめざす瑠璃(ルリ)は、家康の側室となり阿茶(アチャ)の局と呼ばれて3年、30歳を超え浜松城の薬草園の世話しながら充実した日々を送っています。
幼い頃に行方不明となった父と阿茶は偶然出会いますが、父は出世志向の強い自己中の男で邪魔な妻子を捨てたため名乗れず、阿茶は気づかないまますれ違いました。
瑠璃の名は、薬師瑠璃光如来からの由来らしいとわかります。
家康と阿茶は安土城へ向かい、第六天魔王・信長に初謁見する阿茶という設定になっています。本能寺の変で信長が亡くなります。
「これから天下はどうなるのでございますか」と不安を隠せない阿茶に、家康も渋い顔で唸る。
織田家の跡継ぎ争いはエスカレート。家康は秀吉との小牧長久手の戦いに臨み勝利するがいろいろどろどろで決着はつかないまま、秀吉が関白に昇進。家康は秀吉から無理難題を押し付けられ、秀吉の妹で40代半ばの朝日を正室として迎えます。
1587年、新築の駿府城に阿茶たちが移ります。
秀吉の死、関ヶ原の戦い、家康が征夷大将軍になり、徳川家と豊臣家の最後の戦い。大坂城炎上‥豊臣家滅亡。
阿茶には無念さだけが残りました。
繰り返す諸行無常といいましょうか
そして、家康75歳で大往生。が、阿茶は家康から託されたことをやり遂げなければならない。徳川二代目将軍の秀忠と信長の姪で正室の江との娘・和姫を入内させること。和姫は後水尾天皇の中宮となり、次には徳川三代目将軍家光の正室に鷹司家の孝子を迎え、すべてやり遂げた阿茶は80歳、感無量で自分を褒めたい。
世の中の流れをつかみ、どうやって勝ち進むか。自分と周りの者たちに必要なこと大切なこと。実現するための最善の方法はなにか。その選択を間違いなくできるスキルのようなものを、阿茶から感じました。
しかし、瑠璃が阿茶とは意外。側室となった阿茶ですが薬草を煎じたり調合したりして、周囲の健康を気遣っています。
家康の側室には、茶阿(チャア)の方もいて、茶阿と阿茶。似ていて読み間違いそう。でも、ま、楽しく読了できて良かったです。
