5年くらい前かな。
いつだったか定かではないが、そんな頃だ。
その声を聴いてから自分に落ちるのに2年かかった。
私はその時、2つの選択を迫られていた。
1つは会社の慰安旅行で三重県の1日2組限定の豪華会席料理をいただく。
もう1つは東京であるビジネスセミナー。
その時の私は会社の人間と仕事以外で会うことすら嫌だった。
一人ひとりはよくても束になるとザワザワ感が増す。
それが見え過ぎてしまって嫌になる。
それならば、気の合う仲間とお好み焼きでも食べていたい。
慰安旅行とは会社の仕事とも言うべきだった。
それが土曜日だったが、木曜日の夜に影響力のある男性に東京セミナーのお誘いのメールをいただく。
お断りする。
「運が逃げますよ」と言われる。笑笑
その翌日、女性から会議中に着信があり、その後にメールをいただく。
折り返し昼休みに東急ハンズに出かけたついでにお断りの連絡をする。
何度も誘われる。
電話を切り、会社に戻ろうとしたエスカレーターの前で
「行ってもいいんじゃない」
誰?
聴こえた空を見上げる。
後ろを振り向くが誰もいない。
ハイヤーセルフかなと直観した。
そんなバカなと前に向き直った瞬間だった。
顔の左半分が石のようにガチっと硬くなった。
真っ二つに分かれた気がした。
思考を使う時間などなかった。
身体が勝手にそうなった。
あの感覚は忘れもしない。
それで、もう決まっていた。
東京へ行くって。
それから2年間、講座で学んだり、本を読んで気づいたり、人との会話の中で感じたりした。
なぜ、ハイヤーセルフはそう言ったのか?
東京へ行きなさいという命令ではなく
どちらでもいいというような。
初めて聴いたハイヤーセルフの言葉、何を言いたかったのか?
どちらを選んでも人生は変わらなかったのではないか?
そんな考えが頭を過ぎった。
何年かして、行かねばならないという制限、ワクワクする方へ行った方がいいということはわかった。
けれど、もう一段階「落ちた」

