オオカミは嘘をつく | Movie review posting

Movie review posting

映画のレビューをなるべくネタバレなしで記載しています。面白そう、この映画観てみたいと思っていただけたら幸いです✨


監督:アハロン・ケシャレス/ナボット・パブシャド
主演:リオル・アシュケナージ


イスラエルで少女失踪事件が発生。

刑事たちは強引な捜査で容疑者を拘束し、少女の
居場所を自白させるべく、激しい尋問を開始する。

だがやがて証拠不十分で容疑者は釈放。

ところがその直後、失踪していた少女の惨殺遺体が
発見される。

不当捜査で担当を外された刑事のミッキは、独自の
捜査で再び容疑者を拘束。

そこへ娘の復讐を果たそうと、被害者の父親が現れ
るのだった。

凄惨な少女殺害事件を背景に、気弱そうな容疑者と
不法な捜査をする悪徳刑事、復讐に燃える被害者の
父親が繰り広げる予測不能なドラマを描いたバイオ
レンス・サスペンス。









証拠が見つからないから、自白に頼る刑事ミッキ。

娘の復讐を計画し、実行に移していく被害者の父親
ギディ。

自分は犯人じゃない、何もやっていないの一点張り
の容疑者ドロール。

この3人のメイン登場人物で、ほぼストーリーが
進む。

娘を殺害されたギディはもちろんだけど、ミッキに
もドロールにも娘がいる。

ドロールは最初から容疑者という扱いでの始まりで、
そこについては何の説明もない。

容疑者とされるドロールは、警察に自転車を壊され
ても修理代も要求しない。

自白させようと殴られても訴えもしない。

ドロールは教師なんだけど、学校を停職処分に
なっても素直に従う。

何とも物分かりが良すぎるくらいの普通の人に
見えて、観ている側としては何で容疑者とされて
いるのか気になった。

そんなドロールを、過剰捜査で自分も停職になり
ながらも、勝手に捜査をするミッキ。

その2人をギディが尾行しつつ撹乱する。

ギディが何か独自の理論を展開して動く人物で、
ついにはミッキもドロールも拘束して、主導権を
握ってしまう。

その後の流れを考えると、ある意味殺人犯より
怖いガーン

そしてずっと「自分は犯人じゃない」「自分にも娘
がいるのに、そんなことするはずがない」と訴えて
いる人が、ただ自白の強要のために拷問されている
のは、観ていてきつかったショボーン

本作の注目点はそこに尽きるけど、ウソをついて
いるようには見えないドロールは、本当に犯人な
のか。

遺体や拷問のシーンはすごく凄惨なんだけど、時折
登場人物たちの言動がとぼけているような部分も
あり、そういうところはちょっと不思議な空気感が
醸し出されていた。

そして中盤すぎ、ギディの父親が訪ねて来たことで
事態が動いていく。

ラスト近くになって、ミッキの娘も行方不明に
なっていることがわかる。

本当に最後の最後まで真相が引っ張られ、タイトル
の意味とか、最初の方の何げない場面に思いも寄ら
ないものが隠されているのが、あ〜こういうことか
ーとなる練られた作品だった照れ