偽りなき者 | Movie review posting

Movie review posting

映画のレビューをなるべくネタバレなしで記載しています。面白そう、この映画観てみたいと思っていただけたら幸いです✨


監督:トマス・ヴィンターベア
主演:マッツ・ミケルセン


デンマークの小さな街で、幼稚園の
先生として働くルーカス。

ある日、彼にプレゼントを受け取って
もらえなかった園児のクララが、軽い
仕返しのつもりで発した嘘が、彼の人生を
狂わせてしまう。

そのクララの言葉を鵜呑みにする
大人たちに対し、ルーカスは懸命に
無実を訴える。

少女の何気ない嘘によって人生を
破壊された男が、理不尽な迫害を
受けながらも、自らの尊厳を守るべく
周囲の疑惑に懸命に立ち向かっていく姿を
描いたヒューマン・ドラマ。


途中から観ているのが辛くなるほどの
内容だった。

でもいろんな立場から、登場人物
それぞれに感情移入出来るように
描かれている。

幼稚園児だから、自分の言ったことが
1人の人の人生をどん底に落とすものだ
っていう想像が出来ないのもわかるし。

人の証言が頼りの事件って、無罪を
証明するのが難しいっていうのもわかる。

街全体が顔見知りみたいな小さな
コミュニティで、一旦犯罪者のレッテルを
貼られてしまうと、ずっとそういう目で
見られるっていうのも予測がつく。

かと言ってそれが辛いからって引っ越し
したりすると、冤罪なのに罪を認めた
ようになってしまって、ああやっぱりね、
って思われるだろうから、それも違うと
思うし。

でも石を投げられてガラスを割られたり、
買い物したいだけなのに殴られたりって、
逆に警察に被害届を出していいレベル
だと思う。

誰だか知らないけど、犬を殺すのも
やり過ぎ。

だけど娘と親友の板挟みになってしまった
テオも苦しいだろうなと思ったり。

娘が嘘をついているとは思いたくない
だろうし、会話の内容からおそらく子供の
頃からの親友と思われるルーカスが、
そんなことをする男だとは信じたくない
だろうし。

最後にはまた街の人たちの輪の中に戻れた
ように見えたけど、ラストシーンを
どう捉えてよいのかわからなかった。

テーマとしては重いので、観て気持ちが
明るくなる内容ではないけど、
ストーリーとしてとても秀逸。