辛く不安な想いを抱えた女の子がいました。悲しげな目をした彼女にプリンスは『冷えた心を暖めてあげる』と言いました。


プリンスは彼女をいろんな色で明るく照らされた舞踏会へと連れていきました。そこは輝く不思議な魔法の国。舞曲が流れれば心も躍る楽しい時。『君は今からVisualize Cinderella。』


華やかなドレスを着飾り、輝く髪にティアラを載せ、華麗に舞う姿はとても美しいプリンセス。プリンスは世界を止めて抱き寄せ、耳元で囁きました。『最高の夜にしよう。』と。飽きる程キスを交わし楽しい時を過ごしました。


プリンセスは辛いことなど何もかも忘れ、ガラスの靴を脱ぎ捨てて頭を振り咲き乱れ、プリンスへ心から咲きました。


そんな楽しい時も終わりが近づき、零時の鐘が鳴り始めました。プリンスは言います。『もっと近くで僕だけを見つめて。最後の鐘が鳴り終わるまで。あと少し側にいて…。』


幸せな時間が過ぎるのはとても早く、鐘の音が鳴り終わりました。プリンスの元にはガラスの靴だけが残り、誓います。『必ず君を探し出し届ける』と。
どうしたの 泣きたいの 目を見れば分かるよ
辛いの 悲しいの 忘れさせてあげる

不安な 想いを 抱えていても
冷めた 心を 暖める


ライトが 照らす この場所は
輝く 不思議な 魔法の国(せかい)

歌えば 変わる 心も躍る
君はVisualize Cinderella


華やかなドレス着飾り 何もかも忘れて踊り狂おう
輝く髪なびかせて 可愛いプリンセス華麗に舞う
世界を止め抱き寄せ 耳元で囁くよ甘い言霊(せりふ)
飽きる程キス交わし 忘れぬ最高の夜に


頭振り咲き乱れ 心から咲いてもっと激しく
ガラスの靴脱ぎ捨てて 見せてよプリンセス愛の証


今宵も終わりが迫る 僕だけを見つめてもっと近くで
最後の鐘が鳴り終わるまで あと少し側にいて


幸せな時間(とき)は早く 子刻(12時)の鐘が鳴り終わる
ガラスの靴だけ残り 探し出し届けるよ 必ず
はるか昔、神の国でいざなぎの尊(男)、いざなみの尊(女)の夫婦神が住んでいました。二人の神は混沌をかき混ぜ日本列島を作りました。いざなみは「山」「風」「水」「火」の神を産みました。火の神を産んだ時に火傷をおってしまい、この世を去り黄泉の国へ旅立つこととなりました。


一人残されたいざなぎは妻を忘れる事ができず、神であるのに生きたまま黄泉の国へ妻を取り戻しに行きました。


いざなぎが目にした黄泉の国は深く暗い地の底。死臭が漂い、朽ち果てた遺骨の山。長く続く階段。いざなぎは声が枯れるまで妻の名を呼び続けました。


いざなぎは彷徨い、やっとの思いで妻を見つけました。妻は変わらず美しく輝いていた。おもわず抱き寄せ、共に帰ろうと手を牽いた。


妻は『遅すぎました。私は黄泉の国の食べ物を口にしてしまいました。生の国へ戻る事は出来ません。』と悲しい言葉を告げた。いざなぎは諦めきれず、妻の手を牽き長い階段を上りはじめました。


妻は『私も貴方と共に帰りたいです。その為には何があっても私を振り返らないでください。どんなことがあってもこの手を離さないでください。それしか貴方と共に帰る道は無いのです。』と懇願しました。


いざなぎはどれほど妻を愛しているか伝え、堅い約束をしました。


二人は生の国へ続く階段を登り続けました。二人の後からは、いざなみを取り戻そうとする黄泉の住人たちが追いかけてきました。やっと生の国の光りが見えたいざなぎは、喜びのあまり妻との約束を忘れ振り返ってしまいました。


その時、目にした手を牽く妻の姿は醜く朽ち果てた黄泉の国の鬼でした。あれほど美しかった妻の変わり果てた姿に驚いたいざなぎは、思わず手を離してしまいました。


『愛する貴方、あれほど約束したのに…この醜い姿を見ないで下さい。どんな姿であっても私を愛してくださったのではないですか。貴方は私の手を離してしまった。もう戻る事は出来ません。愛しています。永久にさようなら…』と悲しく地の底へ落ちていった。暗闇には妻の嘆きの声だけが響き渡っていた。


いざなぎは自分の愚かさに嘆きました。たとえどんな姿になろうとも愛する妻に変わりはないのに、手を離してしまった自分を許す事が出来ませんでした。


光り輝く生の国、そこにはいざなぎの嘆きの叫びだけが木霊している。



【歌詞 英文解説】

なぜ私を連れてってくれないの? 愛する君…
君を忘れる事なんて出来ない
私の瞳から悲しみに満ちた滴が流れる
君を恋しく思う

壊してしまえ 地位も捨てろ 私はもう神ではない
恐れるものなど何もない
この身、黄泉に捧げよう 待ってろよ
命など惜しくもない


なぜ私を連れてってくれないの? 愛する君…
君を忘れる事なんて出来ない
長い階段を下りる あたりはだんだん暗くなってきた
この場所は邪悪な雰囲気に包まれた場所

壊してしまえ 地位も捨てろ 私はもう神ではない
恐れるものなど何もない
ここは地獄の暗い底 寒気のする場所
この地の底で君を探し出そう