筋肉、腱、靭帯をゆるめることができたら、今度は歪みを「のばして」治していきます。
 
治療法を書いていく前に、
あらためて、知っておいていただきたいことがあります。
 
それは、”骨格は動く”ということです。
 
以前も書きましたが、
背骨は筋肉、腱、靭帯で支えています。
それらがなければ、背中は誰でもぐにゃぐにゃに曲がるし、動くのです。
 
一見大きく歪みがでて固まってみえても、
確実にゆるませて伸ばしていけば
身体は大きく変わります。
 
治療法は個人によって
大きく変わっていきます。
 
 
どのように「のばす」のか。
今回は、右胸椎型の女の子の例にそって説明します。
 
胸椎部40度、中学2年生。
左肩が、下がっている。
右ウエストがない。
前屈の姿勢をとると、
右胸椎の隆起が目立つ。
 
こういった身体の場合は、
まず、胸椎部の隆起をひっこめるように治療を行います。
 
治療法は簡単にいうと、
”圧迫”するのです。
 
無理なく、ジワジワ”圧迫”して動かしていきます。
途中、動きのわるいところは
鍼灸あんま治療によって緩ませながら、
圧迫していきます。
 
同時に弯曲がでている部分(右胸椎部)も
横から圧迫し、反対側(左胸椎部)を伸ばしていきます。
 
そうすることで、下がっていた左肩は上がり、右のウエストもできてくるのです。
 
その後、さらに身体を伸ばしていきます。
 
下部の方から上部の方へと
背骨の周り(脊柱起立筋)を圧しながら、
上部へ押し伸ばしていきます。
 
この治療法は強く急に圧迫すると、
身体は戻ろうとする力が強く働きますので、
あくまでゆっくり、身体をみながら行うのです。
 
腰部に弯曲がでている子や、
胸椎部と腰椎部のダブルカーブの子、
首の方まで曲がっているタイプの子、
3箇所曲がっているタイプの子でも
理論は同じです。
{4箇所曲がっている子もいると聞きましたがその子でも動くと思います(4箇所の方を診たことはありません)}
 
当治療院では、
治療前と治療後に身長も測りますので、
そこで伸びるということをわかって頂けると思います。