年末年始はテレビでいい映画を沢山放映します。
パリでは家にテレビを置いていないので見ないのですが、
ノルマンディーにはテレビがあるので、映画だけ夜見ていました。
「ベンジャミン・バトン
数奇な人生The Curious Case of Benjamin Button」
化粧で年寄り風にしていたので
途中までブラピとは気が付きませんでした。(笑)
80歳の赤ちゃんとして生まれ、
だんだんと若返っていくという男性の話。
ものすごくおかしな話ですが。
さすがのハルキに影響を与えた作家フィッツジェラルドの短編の映画化。
見終わってからしばらくおかしな気分になりますが。
人生ってこんな風に一瞬の奇跡のようなものなのかもしれません。
少女と出会って恋をして。
年寄りだった小さな少年は、美しい美少年に成長します。
その頃、少女は美しいバレリーナになっていて。
その生き生きとした時代はとても短い。
この二人の愛の物語の最高の時代は、短いけれど美しいこと!
人生って、こんなに楽しくて美しい。飛び跳ねて
はしゃいで、踊って、全てがキラキラしている時代。
そんな時代は本当に実際も短いのかもしれません。
そのあと、想像の通りに、彼はどんどん子どもとなって、
いつしか赤ちゃんになって。人生を終えるのですが。いろいろ考えさせられる話。
人生は素晴らしい。
それが、きっとこのお話のテーマです。
***
お正月は友人宅に招かれることが多く。
いろんな話をします。
先日は、奥様を数年前に亡くされたフランス人の友人宅でディナー。
奥様のお話をされる彼の様子は、すごく寂しそうだけれど。
こんなにも仲良しの愛する奥様と過ごした人生は素敵。
奥様を亡くされてから、絵画にのめり込み。
定年後、毎日、本格的に風景画を描き、展覧会にも出品。
最近は、注文を受けてプロとしても活動しています。
その風景画を見ながら、みんなで
本当に表現したいことは何か。
理想の風景とは何か。を話しました。
「それがわかったら、もう描く必要ないじゃない。
何年もかけてそれを探していくんだから!」
「それは、目の前にない風景なんじゃない?だからいいんじゃない?」
「言葉では説明できないわよ。それを絵で描くんだから。
彼の将来の晩年の絵を見なくちゃ。」と、
いろいろ話して面白かったです。
でも、きっと、彼にとっての本当の理想の風景は。
奥様と一緒に居られる場所。ですよね。
そんなの、わかりきっている。
今でも、彼は、毎日描きながら彼女ことしか考えていない。
そんなに愛される奥様も幸せですね。
ちょっと、この映画のテーマとその日のディナーの話題が
私の中で、同じ話のような気がしています。
にほんブログ村 2つのランキングに参加しています。