不思議なものでレッスンというには

毎回いつの間にかテーマが現れます
 
最初のフレーズを聞いた途端に
 
ブレスの吸うスピードが遅すぎる
とか、何かしら今日はこれだな。というテーマが降りてくるのです。
 
唇の締め方が
重心の位置の感じ方
ブレスの仕方
などのフィジカルなテーマになることもあれば
 
表現力
感情の出し方
などもう少し深いメンタルのテーマになることもあります
 
生徒側は意識していなくても
今足りないことはこれ。というお知らせのようなものが
教師側に舞い降りてくるのです
 
***
 
練習が足りていなくて音を間違える
なんていうのは、レッスンに行く以前の問題
 
今日はひどい。
聴いていられないから
今日はもう帰りなさい
来週もこんなひどい演奏をするのなら私のクラスは破門
 
と たったの数小節で言われて
生徒がレッスン中に本当に帰されたりもします
 
フランスでは割とよくあることですが
今の日本でそこまで言ったら、問題にされてしまうのか
なかなか音大でもそこまできついことは言わないようです
というか・・・・ものすごくのんびりしているようです。
 
私の敬愛しているフランス人教授のレッスンに行くためには
 
毎日の課題は
基礎練習課題 20ページ
 (2時間分を毎日吹く レッスンではアットランダムに番号を言われ、
その場で吹くので、練習していないとバレます(笑))
難解エチュード 3曲(1週間で新曲を毎回仕上げる これがものすごく難しく 
みんな半泣きで毎日死ぬほど練習します。
一見こんなことして何になる・・・・・と
思うほど大変なのですが。これを乗り越えると、自然とテクニック面がものすごく上達します。) 
ソナタやコンチェルト (3楽章全曲1週間で新曲を上げる または新曲2曲)
を毎週持って行くのが通常ペース
 
日本の音大では3ヶ月で1曲・・・・ということもあるくらい
曲をやるスピードが遅いのです。
 
でも、これだけやると、本当にテクニックも精神面も安定します。
毎回毎回、見張って怒って励ましてくれて
一緒に音楽を作り上げるコーチがいるって、若いうちは本当に心強い。
 
一人でそこまで自分に厳しくするのは限界がありますから。
良いコーチって、すごいものだな。と、彼女に会うたびにいつも驚かされます。
 
彼女に会って、音楽について、人生について。
本当に価値観が全部ひっくり返るくらい驚くことの連続で。
 
その裏にある愛情深さもまた素晴らしい方で。
とてもとても尊敬しています。
 
 
 
 
 
 
 
 

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