尊敬する親友のピアニストは
練習する時間のことを「天使とランデ・ブー」と
よんでいる。
(ランデ・ブーというのは、約束、待ち合わせ、という意味のフランス語)


「作曲家の魂を天国から呼び出して
(まだ生存中の作曲家もたまにいるけれど(笑)
 だいたいの作品の作曲者はたいてい天国在住なので。)
音楽を楽譜から呼び起こす作業は、
まるで天使と話しているみたいに幸せな時間だから。
毎日、毎分楽譜に向かうたびに新しいインスピレーションが湧いてきて
謎が解けたり、何かが解ったりしてそれを表現する職業につけて、
こんなに幸せな人生はない。
今日は、メシアンの曲の構成であることが解った。」なんて言っている。

14hから18hは天使とランデブーだから、
終わったら電話するね。なんて言い方しゃれている。

別に音楽家や芸術家じゃなくたって
人には絶対に邪魔をしてはいけない時間というのが誰にでもある。
会社という場所に行っていないと、
まるで1日中暇なのかと勘違いしがちだけれど、
(自分で自分のことをそう勘違いしてさぼってしまうことさえあるけれど)
実は、誰だってフリーランスだろうが、主婦だろうが、
芸術家だろうが。その人にとって、
神聖なとても大事な集中して自分の仕事をしている時間が、
必ず1日の大半を占めている。

学生は勉強。
イラストレーターはイラスト。
手芸が趣味の人は手芸。
語学を学んでいる人は語学。
家事や料理だって、神聖な集中を必要とする。

そして、その場所その時間には、本来は誰もいれてはいけないし、
電話にもでてはいけない。
まあ、人間締め切りや本番が近づかないと集中しないものですけれど。(笑)
それはさておき、毎日のその作業の集中力がどこまで高いかが
実は人生の全てを決めている。


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
ブログランキングに参加しています。
クリックして頂けると嬉しいです。