息子の頭の中がファンタジーなのは、多分、脳の自発活動が不意に意識に上るためだと思います。

 

池谷裕二先生の本では(脳と心のしくみ)

幻聴や妄想などの統合失調症の症状も、自発活動が不意に意識に上ってしまった結果である。(P214)

 

病的な幻聴、幻覚は、外部からの情報か?内部からの情報か?の区別がつきません。

だから、それが内側からのもの、自分の頭の中で浮かんだものなのに、誰かから悪口を言われているとか言うのです。

つまり、認知が低下し、判断力がないのです。統合失調症は認知の障害なんです。

 

オリヴァー・サックス博士の「「幻覚の脳科学」を読むと、統合失調症のような病的な幻覚ばかりではなく、正常な人にも幻覚をみることがあることがわかります。また、がんの治療を受けている人にも幻聴が聞こえることがあるようです。(抗がん剤治療中)わたしにはなかったけどね。

山で遭難するときに幻聴が聞こえてその声に道びかれて助かることもあるようです。

わたしたちは、意識していることより、無意識のほうがはるかに大きく、重要な働きをしていることを知らないんです。

脳の自発活動って無意識なんだと思います。

 

脳科学を学ぶと、メカニズムがわかるので治療が必要な幻聴、幻覚と治療の必要のないものかどうか判断ができます。

また、メカニズムを理解することで脳の使いかたを工夫することができます。そして、それが治癒的な働きがあるんです。日々のトレーニングが大切です。メカニズムを理解すれば、精神病、発達障害のマイナスと言われていることをプラスにすることだって可能なんです。

優れたクリエイティブな活動をされている方は、自分の中の衝動性、嵐のような興奮と向き合い、闘っているんです。