息子は、複雑性PTSDで、酷かったときは解離もしていて幻聴もありました。
今は、脳も回復して治ってはいませんが、生活で困らないレベルにはなってきています。ただし、外出すると交感神経が優位になり酷く疲れます。だから家で仕事をしています。
息子は、ADHDで視覚優位です。頭の中にはたくさんの映像があります。はじめのころは頭に浮かぶ映像は自分が良いと思うものではありませんでした。絵にしたいと思うものばかりではないんです。そのあたりは夢と似ているのかな?見たい夢を見るわけではないですよね。中には見たくないものもあります。夢を見ているときは、後頭葉、辺緑系が過活動になります。前頭葉は抑えられているんです。でも、自分が見たい映像を出すには前頭葉をつかわないと出てこないようです。
しかし、今は、絵を描くために自分で描きたい映像を浮かべることができるようになりました。
これは、多分、絵を描く行為が高次の脳を鍛えるからです。特に網膜の裏側の神経細胞は美を感じる部位で、辺緑系の興奮を抑制します。
強迫性障害では、前部帯状回が過活動になるのですが、この部位が発達していると脳の興奮を抑制します。
つまり、絵を描く行為が精神病の抑止になるんです。
どうも創作活動をしている人は、自分の脳の個性を理解していて使いかたも工夫しているのではないかと思います。
今日は、10回目のハーセプチン、パージェタの点滴で、その間、村上春樹さんの「職業としての小説家」を読んでいたら、脳について書いてありました。
例えば、
P167
長編小説を書き終えた小説家はほとんどの場合、頭に血が上り、脳味噌が過熱して正気を失っています。
正気を失っている人間にとって、正気の人間の意見はおおむね大事なものです。
息子も絵を描いているとき、だんだん脳が興奮してドーパミン、セロトニンが増えます。そうすると、頭も熱くなり、それが続くと妄想的になります。そのとき自分では素晴らしい作品と思っていたのが、あとで冷静になるとクソだったということがあります。だから、しばらくその絵をそのままにして落ち着いてから見るようにしています。
他にP188には
また最近の研究によれば、脳内にある海馬のニューロンの生まれる数は、有酸素運動をおこなうことによって飛躍的に増加することです。
そのあとも脳について書いてあり、脳のネットワークの繋がりをよくするために、毎日一時間ほどのジョギングをされているそうです。
そして、小説を書き続けるために、自分の性格にあったことを習慣的に続けているそうです。
読んでいて、ああそうなんだと思いました。
今は、まだ結果を出せていないけど、こうしたことを継続することが大切なんだと思いました。
それから、今日の診察で血液検査の結果が出ましたが異常はありませんでした。白血球もアルブミンの値もよくてホッとしました。