発達障害の困った症状を抑えすぎてしまうと、情熱や創造性も失ってしまうことがあります。
精神病であれば、もちろん薬は必要です。でもよくなっていても薬を飲み続けると、発達障害の優れたものも発揮されません。抑えられてしまうのです。
例えば、強迫性障害は本人、家族にとってやっかいな症状です。とくに不安が強いと確認行為、手を洗うことが止められないとか繰り返す行為があります。
強迫性障害では前部帯状回が過活動と言われています。過活動になるとドーパミンが増えて、ループするので無限ループに陥ってしまいます。
しかし、これが例えば研究、芸術などに向かうと、情熱、拘り、何度も反復するトレーニングする行為になりプラスになることがあります。
この衝動性が、プラスになるかマイナスになるかは、紙一重です。
トゥレット障害も前部帯状回が過活動と言われています。
オリヴァー・サックス博士の「火星の人類学者」にはトゥレット障害の外科医が登場しますが、こんなことを言っているんです。
P145
トゥレット障害の魅力的な面、こっけいな面、創造的な面を見ることはできますが、同時に暗黒の面でもある。それと一生闘っていかなければならないんです。
息子は、絵が描けなくなるので向精神薬は服用していません。漢方薬ぐらいなら頓服で飲みます。
娘は少量処方ですが、やはり薬が効いているのか、何も浮かばないようで文章が以前のように書けません。
しかし、回復するときに娘は漫画を描いていました。頭に浮かぶので残したいと思ったようです。
発達障害の創造性をプラスにするには、薬を減らして、自分でコントロールしなければ難しいです。
では、薬を減らすにはどうしたらよいのか?
それは、前頭葉を発達させることです。特に網膜の裏側の神経細胞は前部帯状回の興奮をコントロールするそうです。
この部位は美しい音楽、絵を鑑賞するときに神経細胞が発火します。
絵を描いたり、楽器を演奏することで発達するのではないかと思います。