今、オリヴァー・サックスさんの「幻覚の脳科学」を読んでいます。
息子も、娘の頭の中はファンタジーでどうなっているのか、どう対策したらいいのか、薬は必要なのか、異常なのか、わからないことだらけです。
でも、本人が困っていることは少しでも対策したいし、よい部分は、特性は伸ばしたい、そんな思いでいつも本を読んでいます。
自分の脳について知る、できること、できないことの原因をさぐり、対策する。これを続けると子どもはだんだん生き生きしてきます。
ずっと、他の子ができることができなくて、自分はどうして違うのだろう?違和感や、疎外感があったようです。
特に疎外感があると社会が敵に見えるようです。
わたしの娘は人がすべて敵にみえた時期があったようです。今は変わりました。生き辛さはたくさんありますが、自分でどうしたらコントロールできるのか試行錯誤しています。
時には壁を殴ったり、物を投げてイライラを解消しているときもあります。
そういうとき、
また、イライラしているんだなと思いますが、落ち着く為にしていることなので、誰も娘に注意したりしません。落ち着いたときどうしたの?
と話しかけて、話し相手をするくらいです。
子どもが問題行動を起こすとき、子どもを変えようとするのではなく、自分の態度に問題があるのではないかと考えます。親が子どもの気持ちを理解して、接し方を変えるだけで問題行動がずっと減ることもあります。
人を変えようとするよりも自分を変えるほうが大変です。でも親は子どもを自分も思い通りにしたいのかな?相手を変えようとする人が多いですね。自分で考え方の癖を変えれば世界は変わるのに。
娘の視界ですが、物の大小がわからなくて、家、木、人を描いた絵をみると、人がやたら大きかったです。普通は家、木と比べると人はずっと小さいはずなのに。また、遠近感がなくて何が手前で、何が奥にあるのか全くわかりませんでした。
しかし、ある日、急に視界が変わり、いろいろなものが縮んだんです。
オリヴァー・サックスさんのシャルル・ポネ症候群(視覚を失った人が見るリアルな幻覚)には大脳皮質の視覚をつかさどる領域ーー脳の後頭葉、側頭葉、頭頂葉に損傷がある場合にも様々な視覚障害があることが書かれています。
P34本からの引用です。
人や物の見方が大きすぎたり小さすぎたり、近すぎたり遠すぎたりすることがある。色や奥行きが少なすぎたり多すぎたりすることもある。像のずれ、ゆがみ、反転や、動きの知覚の問題もありえる。
娘の場合は多分、後頭葉、頭頂葉の血流が改善して繋がりがよくなったのだと思います。立体視ができるようになったTさんが服用していたのは「イチョウの葉エキス」でした。娘はイチョウ葉エキスでは改善しなかったけどピクノジェノール、Lグルタミンなどがよかったのかな?
また、統合失調症については書いてありませんが、幻覚がリアルにみえても幻覚として認識しているときは特に問題はなさそうです。
P41
とはいえ、脳にほかの根本的問題があると、自分の知覚能力が正常に働いているかどうか評価し、幻覚が幻覚であると見抜く能力はあやくくなるおそれがある。とくに前頭葉は判断と自己評価の中枢なので、前頭葉を損なう問題は危うい。たとえば、脳卒中や頭のけが、発熱や意識混濁、さまざまな薬物、毒、代謝異常、脱水や不眠で、一時的にそうなることがある。そのような場合、脳の機能が正常にもどればすぐに洞察力ももどる。しかしアルツハイマー病やレビー小体病のような進行性の認知症がある場合、幻覚を幻覚として認識する能力がどんどん弱くなるおそれがあり、それがひいては、恐ろしい妄想や精神病につながるかもしれない。
前頭葉の働きが損なうと幻覚を幻覚と認識できなくなるようですね。
統合失調症でも急性期は妄想、幻聴が自分の内部の考えか、外部からの情報か区別できないから、治療が必要だと思います。
わたしが数日前にみた幻覚は大丈夫そうです。区別できなかったらやばいなあ。(精神病に移行する可能性がある?)