本を読む時間がなかなか取れないし(就寝前に開いてもすぐ寝ちゃう…汗)、読む速度も速い方ではなく、よって読書量がそれほど多いわけではないのだけれど、物心ついたときから本が好きで好きで、本の中で恋をし、本によって人生の指針について考えるのも度々でした。
中学生の頃のもうひとつの夢は図書館司書。 今のお仕事をしていなければ、もっとたくさん勉強をして、おそらく図書館司書なっていたのではないかと思います。
そんな本好きが、絵を描くお仕事を続けている以上叶えたいと思っている夢は、単行本の装画でした。 文庫本の表紙を描かせていただいた事はあったのだけれど、単行本はなかなか高嶺の花…。
そんな私に「スターツ出版」さんから夢のお仕事のご依頼をいただきました。
「こちらの原稿の表紙になります」と、本になって336ページ分のPDFで送られた原稿を、就寝前の時間を使って3日で読みました。毎晩涙しながら…。
もうすでにお孫さんがいらっしゃる著者の濱中利雄さんのお母さんの波乱の人生を、淡々と、そして温かく描いた物ですが、本一冊には、戦争を挟んで子供を育て上げた女性の強さとやさしさ、そして気高さが溢れていました…。
戦時中苦労した、ご主人が戦死した後もなお育て上げた…。そういう女性は何人もおられたかもしれませんが、この「キチ」さんが送られた人生は、本当に「事実は小説より奇なり」の繰り返しで、リアルにこの壮絶な人生を歩かれた、でも、「ごく一般の女性」の存在にも心打たれました。
今なお健在でいらっしゃる「キチ」さんのために、キチさんの三男さんである利雄さんが書かれたのがこの小説です。
この小説を書かれた濱中氏に絵を気に入っていただき、こんなに素晴らしい小説の表紙を描かせていただけた事は、初の単行本装画を描かせていただくにあたって、なんて光栄な事だろうとありがたく思いました。 濱中氏のご希望でキチさんの故郷の、一番身近だったといわれるお山を描かせていただきました。
私の絵を濱中氏に紹介してくださった関係者各位に心から感謝です…。
昔のお母さん達から思ったら、現代の母達は弱くなっている…よく耳にしますが、それは確かにすぐ泣き言を言う自分を見ても実感します。
そろそろ母になって18年…。 親を選べない息子達にとっては、気の毒だけど母親は私だけなんですよね…。今日はちょうど母の日ですね。
キチさんの足下にも及ばない、甘えが多いヘタレ母ですが、彼らがもう少し成長するまでは、少々ヘコむ事はあってもそこは頑張って胸を張り、可能な限りいつも元気で「あはは」と笑えているお母さんでいたいと思いました。
本屋さんで見つけられたら、「キチ」 濱中利雄著 スターツ出版のこの本を、お手に取ってみてください…。
