南欧によくある風習がシエスタ。午後の暑い時間はお店が閉まり、夕方にまた開店するというもの。

とはいえ都市部ではそんな悠長なことはしていなく、悠長と思われがちな夫の国、ギリシャでもアテネではシエスタなどはありません。シエスタもないのに、お店は遅くまで営業していて、ギリシャ経済はもう少し良くなってもいいんじゃないかと思う私であります。

が、島に行くと話は別。主人の出身地ロドス島にも昼間は何時間か閉まるお店は多いのです。ここ、スペインのマヨルカ島も、個人商店はシエスタがしっかりあります。たいていのお店は午後1時半か2時ごろ閉まり、夕方5時ごろまた開店するのです。

お豆腐を買いに行くヴィーガンのお店も、午後2時に閉まり、夕方4時半に再び開店。



近くにある市場も午後2時に閉まるので、ギリギリにこの周辺に着くと、市場の新鮮な野菜を選ぶかヴィーガンのお店のお豆腐を優先させるか、大変迷います。

↓日本の絹ごしに近いドイツ製のお豆腐。


休みより商売を優先しそうな中国人経営のアジア食材店だって、、、


所変われば午後2時から4時半までしっかりシエスタ。


夏の間は郵便局だって午後2時半までの営業なのですアセアセ


子どもがまだ赤ちゃんだった去年、ベビーカーで昼寝をしている時間こそスムーズに買い物ができる時間なのに、昼寝の時間とシエスタの時間とが見事にバッティングして、イライラしたものでした。こんなに暑い中、バスに乗って買い物に来たのに、シエスタって何?夕方からはお風呂に入れたり離乳食食べさせたり、自分たちのご飯もあるから、買い物になんか出ていられないよーえーんと、途方にくれたこともありました。スーパーはシエスタと関係なく開いていますが、できたら個人商店で買い物をしたくて。

今年のマヨルカ島は去年に比べると暑すぎず、比較的過ごしやすいのですが(毎日晴天、33度)、それでも働く人たちにとっては大変です。消費者がちょっと我慢をすることで、働く人たちが少し気持ちにも体力にもゆとりを持てるかもしれない。シエスタの時間には自宅に戻って昼ご飯を食べ、少し体を休めてから、涼しくなる時間にまた働くことが、体に無理のない働き方だということなのでしょう。きっと多くの人が自宅付近で働いていた名残なのでしょう。

日本は今年猛暑だとか。それでも女性はお化粧してストッキングを履いての通勤、男性もネクタイをして満員電車に乗らなくちゃいけないのかな。そんなところでムリをしたら、仕事に支障をきたすんじゃないのかなと思ってしまうのです。ある程度の気温を超えたら、少しペースダウンしないと、人間の体は持たないんじゃないのかなぁ、と。シエスタみたいな習慣、あってもいいんじゃないかなぁ。

でも、一番暑い午後2時にシエスタなんて言われて、自宅に帰るのも大変!1日に朝と晩の通勤でも大変なのに、昼にもう一往復なんて、嫌ですね。だから都市部ではシエスタの習慣はないのでしょう。だったら暑すぎたら早退、とか自宅での仕事可、みたいな制度があったらいいのかも?日本人の過労が世界的に知られるようになった昨今、猛暑を機に、働き方が変わってもいいのかもしれないなぁ、とヨーロッパの片隅で思っています。