このところ毎日33度超えのマヨルカ島。日本はもっと暑いようだけれど、日本に住んでいた時は会社勤めをしていたので、日中、外に出ることはありませんでした。真夏でも週末は趣味のフィギュアスケートの練習のため、ひんやり涼しいスケートリンクに行っていたので、やはり外気にはあまり影響されない生活をしていたのでした。なんと不健康…

暑さもさることながら、坂道の多いマヨルカ島。自宅からは心臓破りの坂を越えないとスーパーがなく、これを炎天下ベビーカー連れで上るのは一苦労。さらに晴天の多い島で、雨のことは考えていないのか、歩道は大理石のようなタイルが敷き詰められ、雨の日はおろか、晴れの日にスニーカーを履いて歩いていても滑る、滑る宇宙人くん やむなく車道を歩き、タクシーの運転手さんに怒鳴られることにも慣れてきたけれど、暑い中怒鳴られるのは嫌だな。

…と、前置きが長くなりましたが、こんな中買い物に出かけるのは億劫極まりなく、冷凍庫に入れておいた野菜や作り置きなどで食いつないでいましたが、とうとうそれも限界に。最終手段である、ギリシャ人の夫に買い物を頼むしかないかもやもや

自分の好きなことにしかフットワークの軽くない私に対し、主人は色々とすぐに動いてくれる人。それはありがたいのだけど、買い物を頼みたくない理由があってね…。

買ってきてほしいものは
・スイカ
・鶏肉
・豚ひき肉
・ほうれん草
・大根
だったのですが。

暑さで細かく指示するのを忘れていた自分がいけなかったもやもや 買い物を頼みたくない理由がはっきり示されてしまった。

なぜなら。

スイカをお願いすると、どーんっとまるごと1個スイカ買ってきてしまう。浜辺でスイカ割りするわけじゃないのよー!


いや、割高でも、こういうのでいいんだけど…


鶏肉鳥もどーんっと1キロ!

豚ひき肉豚もどーんっと1キロのパック。

ほうれん草はふた束…

大根のことは、白い人参(ホワイトキャロット)と呼んでいる主人にんじ。パースニップを買ってきたよ…えーん しかも確信なかったと言いながら、立派なのを3本も。

間違いはともかく。大人2人と幼児1人で、こんなに食べないでしょー!? しかも同じ商品をふたつ買うと二つ目の商品は半額コインたちみたいな歌い文句にホイホイ乗せられて、3つ入りのツナ缶セットも2セット、シリアルも二箱買ってきてしまう。日本のシリアルみたいに慎ましい小さな箱でなく、600グラム入りの大きな箱が二箱。。本人の好物のパイナップルもまるまる1個ガーン


冬のオレンジの季節などはジュース用オレンジ(皮が薄いタイプのオレンジ)2キロ入りを切らすことなく常備。


うちのキッチンはせまい上に、マヨルカ島は水道水が飲めないため、6リットル入りのペットボトル(飲み水用)が常に5、6本キッチンを陣取っていて、ただでさえ場所がないのに。しかもこんなたくさん入る冷蔵庫はないのよー!冷蔵庫に入れなければ暑さで腐ってしまうおばけ でも、何度言っても伝わらず、日本風に週に何回もスーパーに行こうとする私を笑って見ている…笑い事じゃないんですが??

そういえば主人に出会って付き合い始めたばかりの頃のこと。彼と共通の友人の2人を自分のアパートに呼んで、ご飯を作った時のこと。「途中でジャガイモ1個買ってきてくれる?」と電話したら(ヨーロッパではたいてい野菜は一個単位で買えるので)、まるまる太ったジャガイモを5個も買ってきてくれて。あの頃は、なんて太っ腹なのラブなんてジャガイモごときで喜んでいたのに。いまやスイカ1個で目くじら立てている私スイカ

友だちに話すと、いわゆるMeditetranean(地中海沿岸の国出身の人)をご主人に持つ人、みんな少なからず似た経験をしているのです。私の周りだとスペイン、ギリシャ、イスラエルの人は惜しげもなく、どーんと太っ腹に買ってくる人の率が高い様子。で、奥さんはキリキリとしている。

テトリスのごとくタッパーや食材を詰め込み、なんとかスイカも半分に切って二段に分けて入れ、パンパンになった冷蔵庫ショボーン こんな冷蔵庫の中、ブログでお見せすることは断じてできない。料理担当としては、調理したい食材が簡単に取り出せないのはかなりストレスえーん

でも。あのジャガイモの時は「こーんなに買ってきてくれたの?ありがとうラブラブ」なんて可愛いこと言いながら袋を受け取っていたのは私じゃない。一緒にいる7年半の間に私が変わってしまったのか。はたまたジャガイモ5個とスイカ1個の大きさの違いでイライラするのか。何度言ってもスイカはまるごと買ってきちゃうのは変わらないんだから、次回は「わぁーまるごと1個買ってきてくれたの?ありがとうラブスイカ」と言ってみるか。いや、無理だな。

なんてことを、結婚記念日を翌日に控えながら、うじうじと考えている私であります。やっぱり自分で買い物に行かなくちゃだなぁ。