今回の一時帰国。5月中旬に家族で日本へ、乗り継ぎのフィンランドでも数泊して、計1ヶ月マヨルカ島を不在にし、ようやく6月半ばにマヨルカ島に戻りました。

日本に到着した翌日に義母が亡くなり、主人はギリシャにとんぼ返り。そのため、日本の実家を発ってから、3週間近く子どもと2人きりの生活が続いていましたが、ようやくそれも終わり。子どもの面倒を一人で見ることを、世の中では「ワンオペ育児」というのだとか。日本人はなんでも名前をつけるのが好きね。

といったって。ワンオペだろうがツーオペだろうが、することは変わらない。と思っていたけれど…。

スペイン語がほとんどできない私。そんな時に限ってボイラーが壊れてお湯が使えなくなったり、オートロックのアパートの中に鍵を置いたままドアを閉めてしまったり、子どもが初めて高熱を出したり…。いろいろなことがありました。

ただ、良かったこともあっててへぺろ それは子どもの日本語力が飛躍的に伸びたことです。

日本では完全に日本語漬けだったし、両親もひっきりなしに話しかけてくれたので、たくさんの新しい言葉を覚えました日本 

一年近く前から読み聞かせている絵本にも、急に反応を示すようになって。



キャオーなど擬態語を一緒に言うようになったり、「ライオン」というようになったり。


昨日までただ聞いていただけだったのが、絵本に描かれている動物の名前や果物の名前を言うようになりました。オレンジを見て「ジュース!」というのはいまだに直らないけど爆笑

子どもとコミュニケーションを取れるようになって、ずいぶん楽になってきて。この時期の人間の発達は大きいんだなぁとしみじみ思っていた矢先…主人が帰ってくることに!

家族が久々に揃う時が近づくにつれ、子ども赤ちゃんを不憫に思い始めた私。あぁ、せっかくたくさん日本語の単語を覚えたのに、ギリシャ人パパには通じないんだよ…。パパが戻ったらギリシャ語の単語も覚えなくちゃいけなくなるよ…。

外に出ればスペイン語やカタロニア語、夫婦間や私の友だちとの英語の会話をひっきりなしに聞かされ、そして両親からはギリシャ語と日本語で話しかけられる息子。なんだかかわいそうと思ってしまうのは、自分自身が何ヶ国語も勉強する運命にあって、そのたびに努力や苦労がつきまとうせいかもしれません。子どもは適応力が高いから、大丈夫なのかな。

ママもギリシャ語の語彙を増やしていくからね。一緒にがんばるからね!大変なのはあなただけじゃないよ、とものすごく感傷的になってしまった私。


さてさて、40日ぶりに我が子に会えて、嬉しそうな主人。一緒にボールで遊び始めました。息子は「ボールサッカー」と主人に手渡したのもつかの間、次に見た瞬間にはギリシャ語でΜπάλα(バラ; ボールのこと)と言っているびっくり 頼もしいような、でもでも日本語ではボールというのも忘れないでねーと複雑な心境の母なのでしたもやもや

今日は久々に私の休暇。主人がギリシャ人の親友と子どもを連れて海に行っています。「海」と言わないで、Θάλασσα(サラサ)というようになって帰ってくるんだろうか。いや、舌を噛む発音はまだできないな、海の方が言いやすいから、まだ日本語優勢かな日本 なんてビールとピンチョスを堪能しながらうじうじと考えている、土曜日の午後。